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========麹町ウぉーカー(麹町遊歩人)No.106============

前回の配信より一ヶ月以上も経ってしまいました。温度計が氷点下を指すようになってきた札幌近郊より、麹町ウぉーカー(麹町遊歩人)106号をお届けします。

ALWAYS三丁目の夕日」という映画を観てきました。設定されている三丁目が詳細にどことはわかりませんが、昭和33年の東京タワーが見えて、飯田橋から四ツ谷・品川を走る都電沿いに位置することはわかります。初めてテレビジョンが家にやってきて、近所の皆と「力道山」の空手チョップを観たり、オート三輪車が家の前に駐車(?)している風景など懐かしさとせつない気持ちが複雑に入り混じった時間を過ごしました。周りの席は同年代の方ばかりでしたよ。

この映画のホームページのアドレスです。

http://www.always3.jp/index.html

さて、現在このメルマガの読者の方は271人いらっしゃいます。毎号毎号ですが少しづつ増えています。前号以降も新しい読者の方に登録いただいています。ありがとうございます。

前号に引き続き、H氏による麹町総集編第二弾をお送りします。

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麹町大通4丁目から3丁目まで(皇居に向かって左側の歩道沿)

オリコの隣のドラッグストアー「マルサン」から麹町4丁目になる。その隣には通訳ガイド養成の「富士通訳ガイドアカデミー」と公正証書や遺言書等を作成する「麹町公証人役場」、「はんこの慶応堂」、「フォトサロン麹町」がある。

そして立ち食いそばの「ゆで太郎」、「宝くじ売り場」、「am/pm」、「装道教育会館」(装道礼法きもの学院)がある。

昨年、着物学院が出来たおかげでJR四ッ谷駅からここまでの間に多くの和服姿の女性を多く目にするようになり麹町界隈がとても華やかになったことは嬉しいことである。

ここの路地を入っていくと角に「WINE 食彩 Le Mariage」というレストランがあり、そのまま進むとベルギー大使館に向かう道になる(21号)。

この道の奥あたりは泉鏡花(16号)、有島武郎(22号)・里見惇兄弟、武者小路実篤、菊池寛等多くの文人が住んだ場所で「文人通り」と呼ばれた街である(62号)。

路地を渡ると「吉乃家」というトンカツ屋があるが味噌カツ、ソースカツ丼等はとても美味しい。そして横断歩道の前には「房総山海の味 船頭割烹 磯料理汐風」があり、入り口に90キロもある西伊豆で釣れた「いしなぎ」の魚拓がある。以前、店頭にマグロの大きな頭が飾られていて通りがかりの人々をビックリさせていたことがある。肴料理はとても美味しい。

そして「東京トヨペット」があり土地柄かクラウンなどの高級車が整備されている。

地下に「美禄亭」という居酒屋があり、次に「泉書房麹町店」という小さな書店がある。店には入って右側の書棚には江戸と東京に関する歴史、風物に関する書籍が集められている。

泉書房の隣には「むさし坊」という居酒屋があり、その隣にテイクアウトのすし屋「御所車」がある。そしてそして、麹町界隈では珍しい昔ながらの「金子ガラス店」があり御所車と金子ガラス店の間の路地を入っていくと地下に「魚三つ」という居酒屋がある。狭い入り口からは想像できないほど広くてゆっくりできる居酒屋である。 

そして「ジョナサン」、「麹町いづみや 享保元年創業」という藍染めの暖簾のかかった酒屋さんがある。ここには秋葉原で有名になった「こてんぐ おでん缶(牛すじ入り)」を販売している。

アンティーク ファニチャー キュリアグッズ

ジョナサンの2階にはこの秋に「アンティーク ファニチャー キュリアグッズ」というアンティーク家具ショップが平成17年10月1日にオープンした。

この店は京都市の東寺のそばに本拠を置く店の東京店で、外かはとても狭そうに見える店であるが中に入ってみる約400平米もあり、とても大きな店舗でイギリス、フランスのアンティーク家具が所狭しと並べられている。

そして麹町4丁目交差点の角に高級中国四川料理の「登龍」と文具の「萬力屋」さんがある。登龍の「坦々麺」は1700円と少し高いが、坦々麺通の間ではとても美味しいと評判お店である。

そしてこの交差点を日テレ、市ヶ谷方面に下る坂が善国寺坂である(102号)。

 

麹町三丁目

麹町4丁目の交差点をわたると「法律事務所ホームローヤー」と中央出版社がる。そして「UFJ銀行」とステーキダイニング近江湖東麹町店(ステーキハウスには珍しく琵琶湖名物のフナズシが食べられる。成18年までは喫茶店「HIPPO(ひっぽ)」があった。)、「割烹 ゆたか」、「みずほ銀行(宝くじ)」等が並びその先に牛丼の「すきや」がある。

「レストラン桃山」(6階)、「am・pm」、「スターバックッスコーヒー」と続きこの界隈では珍しい三立商会という「100円ショップ」がある。

そして「内藤一水社」があり、3丁目と2丁目との境の路地の角に「TU−KAセルラー東京」のあるビルには 竹が植えられている。この路地を入ると「麹町学園」があり、全国大会や進んだ選手を応援する垂れ幕がかかっている。

ここまでの麹町3丁目のとおりは廃業した呉服屋がありいささか活気に欠け、話題の少ない区画である。しかし、この区間の街路樹はサザンカ(山茶花)であり、冬になると白やピンクなど見事な花を咲かせてくれる。(このサザンカが平成18年6月に歩道改修に伴い抜かれて赤坂迎賓館前の並木に使われている「ユリノキ」に植え替えられた。)

話題といえばいささか皮肉な話であるが以前現在のみずほ銀行の場所には第一勧銀があり、その並びに富士銀行があった。それが合併によりみずほ銀行になり現在の店舗に統合された。その影響か現在のみずほ銀行のATMコーナーの混雑は半端ではない。

 

麹町大通4丁目から3丁目まで(皇居に向かって右側の歩道沿)

「クロアッサンン」の隣の参議院議員宿舎入り口辺りから麹町4丁目になる。この参議院議員宿舎はとても広く紀尾井ビルの前にある清水谷坂にわたって建っている。このあたりに服部半蔵が隠居した屋敷があったといわれている(87号)。

となりに「ぷち・ぺしゃわーる」という地下の喫茶店で、コーヒーはとても美味しくランチタイムには1日20食限定の「キーマーカレーセット(1000円)」が名物で、そしてここは夜になると「ぐらん・ぺしゃわーる」というバーになる。

その隣には居酒屋の「さくら水産」があり「HAIR TAYA」というカットショップがある。そして、お弁当の「お膳屋」は昼時になると多くの女性が並ぶ店である。そして「鮨の後楽」、「フルーツエリア鶴」、「串焼き百(もも)」、「うどん房千一」等がある。

そして再び参議院議員宿舎の通用門前の横断歩道の前にある「王様のカレー」(平成19年春に閉店となった)と隣の「テーラー永倉」の地下に美味しいインドカレーの「Shapla(シャプラ)」がある(70号)、衣料品の「シロス(CIROS)」、イージーオーダー紳士服の「ビッグジョン」、蕎麦の「松月庵」等がある。(この一角は平成20年から取り壊されて地上19階建てのビルの建築が行なわれている。)
(この一角の工事現場で平成21年4月14日午前11時10分、工事用クレーンが麹町大通り(国道20号線新宿通)側に倒れ、6人の重軽傷者を出した場所である。テレビで大きく取り上げられていたのでご存知であろう。2009.04.15加筆)

 

このビルは一つのビルに見えるが向かいの歩道から見ると弘済会館側から「第8麹町ビル」、「第7麹町ビル」、「第六麹町ビル」、と書かれている。それぞれに階段がついており独立しているらしい。

第8麹町ビルには「全日本釣り団体協議会」や「日米留学協会」、「日本ソーシャルワーカー協」会等がある。全日本釣り団体協議会は農林水産省を主務官庁として昭和46年に発足した釣り人と行政をつなぐ唯一の窓口であり同協会のホームページは「釣りキチ三平(矢口高雄」の絵が使われている。

さらに隣の第7麹町ビルには社団法人「青少年交友協会」がある。この団体は、異年齢集団の野外文化活動を通じて青少年の健全育成に努力している青少年教育団体で毎年「かち歩き大会」や「親子野外生活体験」等を主宰している団体である。

そして第6麹町ビルには財団法人東京都スキー連盟がある。東京には全国から多くの人材が集まるため雪のない場所であるにもかかわらず比類なきマンモス連盟であり、強い選手を輩出している。毎年、白馬八方尾根スキー場(2006年から苗場スキー場なったが2009年から八方に戻った)で開かれる全日本スキー技術選大会の東京都予選会は男子530名ほど出場するマンモス大会である。

さらに隣の「ティアラ(TIARA)」という小さな花屋さんはいつも高価なランの花飾られているが、ここはテレビドラマなどのアートデザインを担当しておりドラマの最後のエンドロールで目にすることがある。

そして中華料理の「美楽園」、「セブン・イレブン」があり、英国系のオイル会社のBPの「PETRO HOUSE」がある。BP社はご存知の通り有名なオイルメーカーで車好きの方であれば愛車にここの高級エンジンオイルを使っている方も多いのではなかろうか。

セブン・イレブンは以前サクライ食品の「スーパーサクライ」で、以前山梨のサドヤワインを置いていると紹介したことがある。

そしてBPビルの前の下り坂の正面に紀尾井ビルが聳え立つ。この場所が大日本帝国憲法時代唯一の行政裁判所があった場所で、その後司法修習所となり、その後この敷地の売却がバブルの原因をつくった場所である(59号)。

紀尾井ビルに下る坂の路地を渡ると志村薬局がありここはかなり歴史のある薬局である。そして「麹町マーケット」があり洋品店と八百屋さんが営業しており昔ながらの生活感のある場所である。

そして「EXCELSIOR CAFFE」、「プロンプト」、「海鮮丸」、「とり鉄」、東京三菱銀行麹町ダイヤモンドビルと続き麹町4丁目交差点になる。銀行の裏手に派出所がありそのわきに小さな祠が新しくできた(68号)。

麹町4丁目の交差点から赤坂プリンスホテル方面に歩くとすぐに文芸春秋社がある(20号)。 その正面にある路地を平河町方面に入ると東京で最初に「丸房露」を販売した、従って東京で最初の洋菓子店でもあるといわれる「榮陽堂」というお菓子屋さんがある(40号)。

麹町4丁目と3丁目の間の通称プリンス通りの交差点をわたると丸増ビルの1階に「パレットプラザ」(フォトショップ)があり、「CAFE DE Crie」、「ティラー小川(タバコ屋)」、「食糧会館(平成18年から弁護士法人ITJ法律事務所が1階に入った)」、「ベルモードビル」、「サクライ電機商会」と続き、その角が貝坂へ下る路地になる。ベルモードビルには今年の夏まではお洒落な「ニューヨーカー」があったが撤退してしまって残念である(平成18年5月からファミリーマートになった。これほどお洒落なファミマはないのではないか。)。

そして路地を渡ると新しく出来た「喜楽うどん」、お昼になると多くのサラリーマンが行列を作る「肉の吉野」がある。ここの「大ちゃん弁当(550円)」はロースかつ、唐揚、シューマイが入っておりとても人気がある。 平成18年末から肉屋ではなくお洒落なテイクアウトの弁当屋さんになった。

さらに「喜楽うどん」の路地側のとなりにある「モンドール」という定食屋さんは昼時には多くのサラリーマンが並んでいる。この路地は「貝坂通り」でその先が「貝坂」である。この坂の始まりの左角が蛮社の獄で投獄された高野長英の大機堂学塾」があった場所である(46号)。

そして「田実舎」、スーパーマーケット「COCOS NAKAMURA」、「中華料理 皿うどん 長崎ちゃんぽん 長崎飯店」と続き、京都の菓子処「鼓月 東京本店」(平成18年夏までは名古屋のえびせんの老舗「坂角総本舗」であった)、そして地図出版の大手「昭文社」(20号)、お茶専門店「さつき濃」、青いタイルの壁に浮き輪のマークがついたクッキーの老舗「泉屋東京店」と続く(40号)。泉屋 昭文社

お茶専門店「さつき濃」さんはとても小さなお店であるが、四季折々にとても綺麗なディスプレーで楽しませてくれる。そして泉屋さんビルの壁には網にアイビーがかかっているが残念ながらこのアイビーは偽物である。ここが麹町3丁目1番地である。

昭文社は現在「震災時 帰宅支援マップ」という地震の際に自宅に歩いて帰るための600円の地図がヒットしている。麹町ウぉーカーも当然一冊購入しており、会社の机の下には小さなリュックにスニーカーに雨具、ライト等の非常用の装備を備えています。(次号に続く

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以前にも書いたことがあると思いますが「東京を江戸の古地図で歩く本」(河出書房)を読み返しています。この本では、「東海道四谷怪談のお岩稲荷はなぜ二つあるのか」(四谷)、「忍者名の門に秘められた徳川幕府の危機管理とは」(半蔵門)など、古地図と最新地図を並べて解説しています。麹町ウぉーカーで読んだ事がこの中でも繋がりますよ。

 

H氏のHPは、山歩きのレポートが充実しています。

http://homer.pro.tok2.com/

 

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http://www.mag2.com/m/0000073086.htm

(大)

平成17年12月11日配信


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