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聖岳・光岳
 (3013m)    (2591m)
3日目
(茶臼岳⇒易老岳⇒光岳小屋⇒光岳⇒光石)
2009年9月22日(曇り)
私達夫婦2名のパーティー テント泊装備

3日目は曇りの一日。朝、小屋の正面には厚い雲の間から富士山が姿を現し、富士山の上の雲雲にオレンジ色の朝焼けを作った。そして富士山の北面に朝日が上がった瞬間、一瞬青く輝き徐々に富士山の北面を登っていった。
富士山の朝日は快晴の日より少し雲のある日のほうが美しいようである。小屋のスタッフもこれほど美しい日の出は珍しいと言ってた。小屋を早く出た登山者は稜線では雲が多く日の出を見ることが出来なかったようであり、私たちは幸運であった。
茶臼岳から喜望峰、易老岳、光岳までは曇っており展望は利かない縦走であったが、この縦走も2500mを越える稜線の縦走であるにもかかわらずコケやシダが生い茂る深い原生林の縦走は他の山では体験できない南アルプスのこの山域ならではの縦走である。貴重な体験であった。
光岳は展望はなかったものの、その先にあるテカリ石は深い原生林の中に凛として聳える巨大な岩の塊であった。
また光小屋は立派な小屋でスタッフもとても親切で居心地のいい山小屋であった。
【ルートタイム】
(3日目)
5時45分:茶臼小屋(発)⇒6時01分:分岐⇒6時22分:茶臼岳⇒6時47分:木道⇒7時10分:喜望峰⇒826分:鞍部9時00分:易老岳(着)9時30分:易老岳(発)⇒10時00分:三吉ガレ⇒10時37分:三吉平⇒11時43分:静高平11時54分:イザルガ岳分岐⇒12時08分:光岳小屋

光岳小屋⇒(4分)⇒寸又峡分岐⇒(12分)⇒光岳山頂⇒(10分)⇒光石(テカリイシ)⇒(10分)⇒光岳山頂⇒(10分)光岳小屋
5時40分 茶臼小屋から見た日の出の瞬間。
写真では分からないが富士山から日が出た瞬間、青い閃光が輝いた。
多くの登山者達が感動の声を上げていた。
茶臼小屋は富士山の真西にあり富士山を展望する最高の場所。
詳細写真(11)
稜線の分岐
小屋から15分ほどで稜線上の分岐点に出る。
6時01分
6時22分 茶臼岳の山頂
背後に左に聖岳と右に上河内岳
詳細写真(12)
木道が敷かれ二重山嶺(船窪地形)の自然の荒廃を防止している。 6時48分
7時10分 喜望峰
木々に囲まれて展望のない場所が喜望峰
ここから仁田岳に向かう。展望が全く無いため仁田岳には行かず
易老岳
高い木々に囲まれた展望のない易老岳の山頂
ここから易老渡に下る登山者はザックをデポして光岳に空身で向かっていく。
8時59分
9時45分 易老岳からの下りのとても明るくきれいな樹林
詳細写真(13)
三吉ザレ
西面が崩落した崖になっている。
ここから携帯電話が繋がる。
10時00分
10時37分 三吉平
三吉平の場所は標識もなく特定しにくいが多分この辺りであろう。
三吉平を過ぎてすぐにゴツゴツした岩の沢に沿った急な登りになる。
この登りはかなり長く30分ほども続く辛い登りである。
10時59分
11時43分 静高平
急な登りが緩やかなるとそこが静高平。この標識の前が水場であるが、この時期水は出ていなかった。
ここの水が出ている時期は山小屋で水の提供はされないとのこと。
今回は水が出ていないため、小屋で水を頂くことができた。(無料である)
イザルガ岳との分岐
往復15分と書かれている
11時54分
12時08分 光小屋
とても立派な山小屋である。
それにスタッフがとても親切で気持ちのいい山小屋でした。
この小屋は50歳以上3名以下の登山者で無いと食事つきに宿泊はできない。
光岳山頂
標高:2591m
高い木々のため展望はない山頂。
詳細写真(14)
13時40分
13時55分 テカリ石
山頂から先に10分ほど下ると光岳の名前の由来となったテカリ石がある。とても巨大な石灰岩の岩山で、雲が切れたらこのテカリ石がどれほど高く、また急峻な場所にあるかを確認できる。
光岳に登ったら是非訪れる価値のある場所である。
光小屋
小屋の前のテン場は狭く6張程で一杯であろう。小屋の下にもテン場があり10張ほどできる。
水場は小屋の西側か崖を10分ほど下った場所にあるという。
小屋ではそこから水をポンプアップしているようである。
14時46分
この連休の間、南アルプスは沢山の人出でどこの山小屋もテント場も混雑していた。しかし、4日目の小屋の前のテント場は見ての通りテント4張りというとても静かなものであった。山小屋も満員で宿泊できないという噂であったが、キャンセルが相次ぎ余裕があった。
荒川岳、赤石岳から縦走してきた茅野市のソロの男性。その隣のステルス機のような不思議なテントの埼玉県草加市のソロの男性。そして茨城の男女のパーティーと私達夫婦の6名だけであった。このように少人数が故に、食事を作るときにお互いの食事作りや山道等、山の楽しみ方についての情報交換をしてとても楽しい時間を過ごしことができた。
隣の女性のペミカンを使ったシチュー等の食事作りには脱帽。翌日、下山時にご馳走していただいた肉味噌を使った味噌汁はとても美味しかった。そして外気温と内気温が同じというステルス機のような不思議なテントの男性はなんとトランギアのアルコールランプを使ってメンチカツを作って我々を驚かせ、賞味させてくれた。氏は、アウトドアに関する関するブログ(道具のことのみならず『キャンプをどう楽しむか』を模索しつつ できるだけ『情報になりえる』発信)の主催者とのことでこだわりの道具や知識を披露していただいた。そして氏のアウトドアでのこだわりは「ラグジュアリー(luxury:贅沢さ)」とのことで、このテント場に集った我々の合言葉は「luxury:ラグジュアリー」となった。それぞれ山の楽しみ方にこだわりを持っており、軽量化のために簡便さや手安さを優先して忘れがちな優雅さ、贅沢さ(ラグジュアリー)を持つことの必要性というか遊び心が登山をより楽しくしてくれることを実感でき、有意義な一時だった。(ブログは放置民が行く 〜ひとりでできるモン!〜 である。是非お訪ねください。)茅野市のソロの男性も自らのHP(孔くんのホームページ)で氏の登山など拘りの生活を紹介しています。
2009年9月22日光小屋前のテント場で皆さんと一緒になれた幸運に心から感謝し、またどこかの山でさりげなく出会いたいものです。ありがとうございました。 HOMER
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2009年9月22日撮影 CANON G10

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