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八ヶ岳
日本百名山(64)
(赤岳2899m)
2006.6.3〜4 妻と二人のパーティー

登り(6月3日) 下山(6月4日)

9:05 美濃戸出発(やまのこ村)
12:00 行者小屋着
12:50行者小屋発
13:03 分岐点
14:30 中岳との分岐
15:10 山頂到達

6:05 山頂小屋出発
6:25 赤岳展望荘
6:35 赤岳展望荘(発)
7:50  横岳山頂
8:35 硫黄岳山荘
8:50 硫黄岳山荘(発)
9:15 硫黄岳山頂
9:25 硫黄岳山頂
10:50 赤岳鉱泉
11:25 赤岳鉱泉出発
13:10 美濃戸到着

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美濃戸から赤岳山頂
美濃戸の「美濃戸高原やまのこ村」に車をとめ身支度を整え9時5分に出発した。やまのこ村の前からは正面に阿弥陀岳見えているホテイラン。5分も歩くと赤岳鉱泉と行者小屋との分岐点である美濃戸山荘に出る。 沢を渡りなだらか左右に沢の音を聞きながらコメツガの林を進む。所々に「ホテイラン」が可憐な花を咲かせていた。

 途中で崩落した場所がありここから急なのぼりになる。登りきると沢沿いを登るようになり、視界が開けると正面に横岳が見えてくる。 この沢の道はとても長く、途中で樹林おなかに入るが残雪が凍りついて歩きにくいため再度沢に出て先に進む。登山道との合流して少しするとヘリポートがあり、しばらくすると行者小屋に出る。

 行者小屋の前のテーブルで昼食をとる。昭文社の地図のルートタイムは2時間と書かれていたがこれはなかなか厳しく、2時間半もかか大同心ってしまった。(「るるぶ」の百名山では2時間10分となっている。)

行者小屋はすばらしい場所にあって正面に横岳。そして右回りに赤岳、中岳、阿弥陀岳が取り囲んでいる。そして行者小屋の裏には大同心、小同心の岩峰が天を突く様に聳え立っている。 赤岳に向かって潅木帯に入ると雪がまだかなり残っており、中岳のコルとの分岐まで続いていた。分岐点を過ぎると登りがきつくなり、残雪の上を少し登り、視界が開けると頭上には名に聞く文三郎尾根の鉄製の階段がハイマツの中に延々と稜線まで続いている。 赤岳の西壁が迫力で迫ってくる。

文三郎尾根の長い階段

途中で福岡から(「この夏祖母山を登る。」と相談したらルートについてアドバイスをして頂いた。なかなかベテランの方とお見かけした。)。三角錐の綺麗な山容を持つ中岳とゴツゴツした重量感のある阿弥陀岳が迫ってくる。そして階段が切れてしばらく登ると尾根に出る。


それからしばらくザレ地の尾根を登ると岩場になりそれから赤岳山頂間では本格的な岩山で赤岳の山頂までは三点確保の慎重な登山が必要である。途中でキレット小屋との分岐があり一番急な岩場を越えたことにもう一つキレット小屋からの合流点がある。

その手前に「頂上はもう少し ガンバレ」というプレートがはめ込まれている。息も切れ切れで登っているときにとても励まされるなかなか赤岳山頂下嬉しいプレートである。そこからしばらく登ると赤岳山頂(南峰)である。

そのころになると雲がわいてきてあまり視界が利かなかった。 狭い山頂には赤岳神社が祭られて石の赤岳山頂(2899m)視界は利かなかったが岩場をよじ登ってやっとたどり着いた感激の山頂社が立っている。そして狭い尾根を渡るとそこが北峰でそこに赤岳頂上小屋がある。なんと2899メートルの頂上に山小屋が建っておりそれがとても立派な山小屋である。7800円の料金を支払って小屋に入ると翌日が開山祭なのであるが思ったよりすいていた。
開山祭の記念のバッジをもらった。

その夜、食事の後に前夜祭として山小屋から諏訪の酒「真澄」が振舞われた。食堂の中ではいくつも輪ができていたが、私たちは行者小屋から一緒になった男女三人のパーティー、そして雪山も登るというソロの女性、そしてなにやら遊び人風の年配の男性(百名山を登るのに500以上登ったといっていた。)と宴会になり楽しいひと時を過ごすことができた。山を楽しむ人たちのこだわりに話を肴に飲むよく冷やされた「真澄」はとても美味しかった。

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赤岳山頂・横岳・硫黄岳・美濃戸
赤岳山頂からの御来光そして翌朝3時半頃に周りの物音で目を覚ますと、ご来光を見に行く準備をしている。

外に出ると快晴の山頂からは南に富士山が雲の上か頭を覗かせ、正面の阿弥陀岳も横岳もそれから南アルプス中央アルプス、北アルプスも見えている。するとすぐに東の空から朝日が上がってき手御来光を仰ぐ事ができた。あまりに素晴らしい山頂に横岳に登って、頂上小屋に宿泊したことの喜びをかみしめた。(赤岳山頂小屋はとても綺麗でサービスのいい小屋であった。)阿弥陀岳

昨夜や宴会で一緒に楽しんだソロの女性は、横岳・硫黄岳を縦走して早めに下山したいといって5時前には出発した。

5時30分の食事までに食堂で清里方面の景色と南の雲の上に浮かぶ富士山を堪能した。

6時5分に小屋を出て下山を始める。眼下に見える赤岳展望莊まで約20分であるが、これがなかなか急なくだりである。風力発電のプロペラが立ち並ぶ展望莊の前で山頂では寒かったために着込んでいたフリー赤岳展望莊から望む赤岳スト、ウインドブレーカーを脱ぐ(山頂はたぶん氷点下だったと思われる)。それから横岳から硫黄だけの縦走を開始する。

前山を持たない八ヶ岳の稜線は、周囲の大展望が楽しめる。南東に金峰山、南に富士山、それから時計回りに南アルプス北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈岳、中央アルプス、乗鞍岳、そして北アルプス穂高岳、唐沢岳、北穂高、大キレット、槍ヶ岳がくっきり見える。これほどの展望はなかなか経験できない。

行者小屋から見上げた横岳は、ゴジラの背中のように険しいが、横岳はといっても独立峰として顕著なピークがある訳ではない。横岳日の出岳へのルート

南から北に二十三夜峰、日ノ岳、鉾岳(西側を巻く)、石尊峰、三叉峰(東側を巻く)、奥の院(横岳主峰)と標高 2,800m前後の小ピークが続き小ピークを左右に巻きながら梯子や鎖の付けられたとても高度感があるスリリングなルートである。

赤岳展望莊をでて歩き始めてすぐに地蔵さんの立っている地蔵尾根の分岐を過ぎ、細い尾根を進むと尖った岩山の二十三夜峰を巻くように登ると日ノ出岳の急な岩に取り付く。最初からとても鎖が付けられたほぼ垂直に近い岩場をのぼる。

ツクモクサ日ノ出岳登りきった裏側に産毛の生えた黄色いツクモクサが群生している。この時期この花を見るために登ってくる人が多いという。

そして鉾岳は足元がすっぽり切れ落ちている西側につけられた巻き道を下り、そして再度鎖を頼りに尾根を登り石尊峰に出る。そして一旦下り、三叉峰は東側に巻き杣添尾根への分岐を見ながら大権現に向かう。杣添尾根分岐から大権現を経て奥の院(横岳主峰)まではそれまでの岩場とは対照的にとても広くなだらかな尾根道である。

横岳の主峰「奥の院」を登りきる狭い山頂である。ここからの展望は素晴らしく、眼下に行者小屋から見たときに点を突くように聳えている大同心が望める。眺望は素晴らしい。横岳主峰(奥の院)

横岳から先は、横だけで一番の難所と「カニのヨコバイ」といわれる鎖場がある。

山頂を東側に下り始めるとすぐに鎖場がありその下に鉄製の梯子がついている。そして岩の割れ間を似けると今度は東側に下り切れ落ちた岩場につけられた鎖を頼りに進むと今度は、岩場を越えて西側に出るとそこが「カニのヨコバイ」である。確かに垂直な壁に足場が少なく、鎖を頼りに水平に移動するのであるが、あまり高度感がなくそれほど恐怖心は感じなかった。

そして稜線に出てそれから先はそれまでの岩場とは異なるなだらかな砂礫道を下る。そして硫黄岳山荘にでる。ここはコマクサの群硫黄岳山頂落もあり、山荘の前にコマクサ神社があった。

硫黄岳山荘を出て何処が山頂かわからないような硫黄岳に7つのケルンを数えながら登ると20分程で到着する。

さえぎるものが何もないなだらかない山頂はとても広いが、北東面に立つと爆裂火口が切り立っておりその対比が素晴らしい。

山頂には小さな石室のような小さな建物があるがそれはロボット降雨「赤岩の頭」に着く。そして残雪を超えて下山を開始して雪の残るジグザグの道を下ると1時間20分程で赤岳鉱泉につく。ここで東京四谷から買ってきた若葉の鯛焼きを焼きなおして食べる。とても美味しい。赤岳鉱泉

これから北沢沿いに美濃戸まで下るが、このルートは沢沿いにできた起伏の殆どないとてもきれいなルートで途中で堰堤広場に出るとそれからは車道を下る。斜度の途中でショートカットルートがあるがそれを見落とすと遠回りになる。林道の途中にコメツガのきれいな林があり、そこに2本の大きなコメツガの前に小さな祠があった。夫婦コメツガとでもいうのだろうか。ショートカットの場所から10分ほどで美濃戸山荘に出た。
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2006年6月3〜4日撮影

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