GWの涸沢・北穂高
(3106m)
(2日目)北穂高登頂
【ルートタイム】 (1日目) 5時50分:涸沢テント場⇒8時4分:インゼルの上部⇒8時41分:松濤のコル⇒8時45分:北穂高山頂⇒10時02分:北穂高(発)⇒11時40分:涸沢小屋(食事とテント撤収)⇒13時30分:涸沢(発)⇒14時50分:本谷出会⇒16時30分:横尾⇒17時50分:徳澤 |
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5時45分 | 5時50分出発 朝の気温は比較的高く、朝食と登山の準備が楽であった。 私達の隣のテントの高校生を引率した先生から、前日子供たちを連れて北穂高に登って来た情報に基づき、松濤のコルから山頂までの短いが急な登りが凍結しているためしっかりしたアイゼンワークとピッケル操作が求められることと、山頂滝谷側が少し雪尻になっているので注意してくださいというアドバイスがを受けた。(ありがとうございました。) |
取り付きは比較的緩やかな上りであるが次第に斜度が増してくる。 雪原の南稜よりの斜面をひたすら真っ直ぐに登る。 時間が早いため雪は硬くしまり、アイゼンがよく利いた。 涸沢小屋の脇にいた長野県警山岳警備隊の隊員から「あと二時間ほどすると雪が緩み始める。 昨日、奥穂側で小さな雪崩があって人が巻き込まれたが、北穂はまだ大丈夫だと思うけれどたまに大きなものも発生しているから注意してください。」と指導を受ける。 詳細写真 |
6時12分 | ![]() |
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7時44分 | インゼルの下部の急な登り。 北穂高に向かう大雪面の上部の小さな島のように見えるインゼルと呼ばれる岩と南稜との間の急斜面を登る。 インゼル(insel)は島・中州を意味するドイツ語。 |
インゼルの脇の急斜面。かなり急な斜面で眼下に涸沢のテント場が見えている |
8時4分 | ![]() |
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8時14分 | インゼルの上部で一旦、少し斜度が緩み休憩場所である。 詳細写真 |
ゴジラの背と常念岳 東稜には沢山の登山者がアタックして「確保」、「ビレイ」などの声が響いていた。 |
8時19分 | ![]() |
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8時30分 | 松濤岩と右上の岩場が山頂。その間のコルを目指す。 |
松濤のコルの直下 ここがこのルートで一番急な斜面 |
8時32分 | ![]() |
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8時41分 | 松濤のコル この裏は滝谷で切れ落ちた断崖である。 この右上が、山頂で短かく急でな登りである。雪面ではなく凍結しており、左側が切れ落ちた滝谷の絶壁がのぞいているためとても緊張した。 |
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8時45分 北穂高山頂 3106m 左が槍ヶ岳 右が奥穂高と前穂高 詳細写真 |
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8時51分 | 山頂から北穂高小屋へは1m程の幅で切り取られた雪の階段を下る。 山頂は深い雪のため北穂高の標識などは雪の下に埋まってしまっていた。 詳細写真 |
北穂高小屋 小屋はほぼ真北を向いており、正面に槍ヶ岳が聳え、眼下には飛騨なき、長谷川ピーク、大キレット、南岳と北アルプスを代表する縦走コースが見えている。 ここであっという間に1時間以上も山頂を楽しんでしまった。 連泊する登山者もかなりいました。小屋の二階の窓から出したどの登山者の顔もとても嬉しそうなのが印象的でした。 |
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10時2分 | 北穂高から下山開始 北穂高南峰と奥穂高とその右にジャンダルム 詳細写真 |
インゼルの下部。青空に吸い込まれそうになる。 下りは気温が高く雪が腐れてとても歩きにくい。 インゼルの下で登山者が100m程滑落した。 そのあともう一人滑落したようである。 |
10時41分 | ![]() |
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11時2分 11時40分に涸沢小屋に到着 |
前穂高(3090m)の稜線が青空を背景に美しく何枚も写真を撮った。 急斜面を過ぎるとシリセードで下る登山者が多い。 妻もかなり長い距離シリセードで滑り下り、この下りでピッケルを使った滑落停止を何度もチャレンジし感覚をつかんだようである。 私はシリセードが妻ほどうまく行かないため、惨めな姿のシリセード崩れを「滑落停止の雪訓(セックン)」と、のたまいながら下った。 しかし斜度があるためものすごいスピードで、癖になります。 |
テントの撤収 私達の山の師匠から借りた「エスパース」。 初めてゴアテックスのシングルウォールのテントを使ったがとても暖かく、テントの中で食事を作っても結露が生じない優れものでした。 シングルウオールが寒いのではないかと思っていた私達の先入観が一変した。 アドバイスどおり紐をペグに結びアンカーペグにして雪で埋めたら夜半の強風や登山者が度々紐に足を引っ掛けてもびくともしていなかった。(雪を掘ると割り箸を十字形に結びアンカーーペグにした残骸が沢山出て来た。) |
12時25分 | ![]() |
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左:奥穂高 右:北穂高 |
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下山開始 正面に屏風の頭(標高:2565m) 5月4日は涸沢もとても気温が高く半袖で登ってくる登山者も多い。 詳細写真 |
13時40分 | ![]() |
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14時00分 | 名残惜しく何度も振り返ると穂高の嶺が真上から射す太陽の光に照らされて銀色に輝いている。 銀嶺と呼ばれる由縁を実感。 |
本谷出会 大きな雪崩で埋め尽くされた沢。 涸沢からここまでの下山道となっている沢筋には昨日の登りの時は無かった新しい沢山の雪崩の痕(デブリ)できていた。 |
14時45分 | ![]() |
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16時30分 | 横尾到着 ここで一休みして徳沢に向かい6時前に徳沢についてテントを設営した。 ラーメンを食べようと思ったが10時から2時までの営業であり食べることができなかった。 徳澤園では5時までに電話をもらえれば定食のサービスの提供は可能とのことであった。 |