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槍ケ岳2
(3180m)
(二泊三日のテント泊登山)
2007.9.22日〜24 (2日目)
妻と二人のパーティー

600分:ババ平()623分:大曲(水俣乗越分岐)⇒725分:天狗原分岐820分:水場⇒847分:坊主岩下(ロッジ大槍分岐)854分:坊主岩932分:殺生分岐(下)⇒9時51分:殺生分岐(上部:殺生ヒュッテ)⇒1040分:槍ケ岳山荘()

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6時00分
ババ平出発
標高2000m
朝2時ごろからテント場は騒がしくなり、テントを撤収しているパーティーがいた。5時に起きてテントを撤収して登りの準備をする。登山者の一部はテントをここに残してアタックザックで槍ヶ岳に登り戻ってくる人たちもいる。
ババ平を出て沢沿いを20分も歩くと槍沢大曲に着く。ここは東鎌尾根の水俣乗越からトラバースするルートであり、今回馬場平で一緒になった登山者の数組はここ方東鎌尾根に登りロッジ大槍から槍ヶ岳に登り、下ってくるというルートをとられた登山者もおられた。
ここでなんと「オコジョ」と遭遇する。茶色の夏毛で腹だけが白く、目がとてもクリクリと可愛く、白い足の指先もマッチ棒のようで槍沢の妖精であった。今度是非真っ白な冬毛のオコジョとあって見たいものである。
そして槍沢の右岸を登る。
6時23分
大曲
7時25分
天狗原分岐
標高2345m
大曲を出て槍沢の左岸の道を40分ほど登ると「大岩」と書かれている岩がある。これから次第に登りが急になるがそれから10分ほどで天狗原との分岐点に着く。
ここを左に曲がると天狗原から南だけへのルートになり沢山の登山者が登っていく。
それから一気に斜度を増し、草付の石屑の滑りやすい道を登る。
天狗原の分岐から草付の登り始めると潅木の下の岩の間から水が湧き出ている場所に出る。ここの水は冷たくとても美味しい。
槍ヶ岳に登るに最後の水場である(その先に小さな沢があるが。)。
それにしても槍ケ岳はここまで水があるというのはありがたい山である。
潅木の石屑の滑りやすい急な登りが続く。
8時20分
水場
8時52分
坊主岩
水場からしばらくジグザグの急な登山道を登ると氷河の名残といわれるモーレン大地のグリーンバンドになり、登りはなだらかで頭上に槍ケ岳の穂先が見えてくる。
ロッジ大槍との分岐を過ぎると坊主岩小屋に着く。坊主岩は1828年(文政11年)7月20日に槍ケ岳に初登頂した播隆上人が籠もると言われる岩穴。中は二段になっており奥はかなり広いスペースがある。
岩小屋を出て殺生ロッジとの分岐(標高2800m ロッジと同標高)を過ぎると槍ケ岳の肩の直下のザレ地のジグザグの急登に取り付く。頭を少し右に傾けた槍の穂先とやり槍ケ岳山荘を頭上に望みながら40分ほど登ると東鎌尾根からの合流点を過ぎあと5分ほどで槍ケ岳山荘に着く。 殺生ロッジ上
10時40分
槍の肩着
標高3080m
標高3080mの槍ケ岳の南下の肩に建つ槍ケ岳山荘はとても立派な建物である。その前から望む槍ヶ岳はよく写真などで目にする槍ケ岳の定番のビューポイントである。
受付でテント場の受付を済ませて「3-1番」と書かれた番号をもらう(1人500円)。受付の隣は「キッチン槍」で生ビール、コーヒーやラーメン、カレーライスなどがいただける。なんと焼きたてのクロアッサン等三種類のパンが売られておりとても美味しい。
テント場は穂高に向かう稜線上の岩場にある。
槍の穂先への登りは約30分かかる。取り付きに「浮石が多く、落石の危険があります。」、「完全に自己責任で充分注意して登ってください。」と書かれている。
ザレ場を過ぎて急な岩場に取り付き白いマークと矢印にしたがって登る。一度岩を超えて反対側に廻るとそこに小槍が目に飛び込んでくる。ここから先は垂直に近い岩場に取り付く。手がかり足場はしっかりしており三点確保で登れば問題ない。途中短い梯子と、岩に打たれた鉄の杭の手がかりを頼りに登ると、鎖の付いた下りのルートとの狭い合流点があり渋滞する。それを過ぎると最後の2連の梯子である。梯子は両方ともほぼ垂直であるがしっかりしており下を見ずに登ると問題ない。
槍の穂先
の登り
槍ケ岳山頂
標高3180m
槍ケ岳の山頂はゴツゴツした岩の狭い場所で、西側に小さな祠がある。30人ほども登ると一杯になってしまいそうである。
山頂からはガスがかかって四方の展望は望めず残念であった。
ところが北鎌尾根からザイルやカナビラなどジャラ類と呼ばれる岩登りの装備で身を固めた1人の登山者が霧の中から現れそのあと3名のパーティーが続いて登ってきた。
我々のように梯子で登ってくる登山者と異なり槍の一番危険なルートから登ってくる若者たちに拍手が送られ彼らがヒーローになった。私たちも困難なルートを登ってきた彼らのご利益にあやかろうと彼らと握手をして登頂成功を喜んだ。
下りは最初の梯子に取り付くことができれば、あと関門は越えたといえる。下を見ないで力を抜いて梯子にしがみつかず慎重に下ることである。(梯子の先端が長く伸ばされて取り付きやすく作られている。)
下山ルートも登りと別のルートがつけられているが中間地点で上りと下りが合流して渋滞する場所がある。そして下部に高度感のあるクサリ場が連続するが足場、手がかり、クサリがしっかりしており慎重に下ると問題はない。
(登る前はいろんなガイド本で槍の穂先の登りは高度感があり、とても怖く、心配ならばカナビラなどを補助的に・・と書いてあり緊張した。よく考えるとかなりの高齢者も登っているルートでありそれほど、緊張する必要もない。要は下を見て高度の恐怖心を抱かないでゆっくり登り、そして下ることである。)
槍の穂先
の下り
大喰岳
標高3101m
槍ケ岳山荘の稜線の南側の岩場は小さな区画でテント場が作られており、その正面には3101mの大喰岳(おおばみだけ)が聳えている。この大喰岳は我が国に21座しかない3000m峰の中で10番目の高さの山である。槍ケ岳山荘に泊まるのであれば片道30分(往復1時間)でいける為是非登ることをお勧めする。ここから槍ヶ岳を望むと、より槍ケ岳の鋭さが引き立ってて見える。
 槍ケ岳から上高地への下山
2007年9月22日撮影

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