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北アルプス最深部ぐるっと一周
 (3日目)黒部五郎小舎から三俣山荘、鷲羽岳、ワレモ岳、水晶池、高天原山荘
2010年9月25日(快晴)
私達夫婦2名のパーティー(テント泊:この日は山小屋泊まり)

【登山概要】
3日目は黒部五郎小舎から三俣山荘から鷲羽岳に登り高天原に下るコース。高天原山荘が2010年8月24日から改装中とのことで事前予約のある登山者しか受け入れないとのこと。黒部五郎小舎あたりでは通信手段はなく、三俣山荘の衛星電話だけが頼り。もし受け入れてもらえなければ、雲の平に変更の予定。しかし、三俣山荘から電話をすると受け入れてくれるとのこと。快晴の鷲羽岳に登り高天原に向かった。お楽しみは当然、温泉です・・
【ルートタイム】
707分:黒部五郎小屋⇒847分黒部乗越の分岐⇒1004分:三俣山荘(着)⇒1043分:三俣山荘(発)⇒1226分:鷲羽岳(発)⇒1245分:鷲羽岳(発)⇒1327分:ワレモ岳⇒1345分:ワレモ北分岐⇒1356分:岩苔乗越⇒1558分:水晶池(15分)⇒1647分:高天原山荘
7時4分
黒部五郎小舎のテント場を出発
この日もゆっくりした出発。
気温は低く着込んで出かける。
背後に見える山は笠ヶ岳と秩父岩を結ぶ稜線
小舎の後ろから裏の急な山を真っ直ぐに上る。
詳細写真(10)
7時7分
7時42分 笹に囲まれたゴロゴロした岩の急な登りが続く。
黒部五郎小舎の裏からの急な上りの途中背後には黒部五郎岳がますますその姿が大きくなてくる。
眼下に小舎が見えその先にカールと黒部五郎岳。
7時51分
8時18分 斜度が緩くなりザレ地になり視界が開けてくる。
背後には笠ヶ岳から秩父岩までのなだらかな稜線が望める。
尾根の右側はハイ松、左側が崖になった稜線の崖沿いに付けられた登山道を三俣蓮華岳との分岐である黒部乗越に向かう。
ところどころ滑りやすく危険な場所もある。
8時36分
8時48分 黒部乗越
三俣蓮華岳山頂に向かうコースとの分岐。
三俣山荘へはこれを左に折れて巻き道を進む。
詳細写真(11)
巻き道を進み尾根を越えると正面に鷲羽岳の雄姿が現れる。
そして眼下には三俣山荘が見える。
9時35分
10時41分 鷲羽岳へ出発・
三俣山荘はテレホンカード使用の衛星電話があり唯一通手段がる場所。
カードがなくてもスタッフに話せば2階の喫茶店の電話を1分100円で使うこともできる。
私達も高天原山荘への予約をこの電話を使って行った。
鷲羽岳へ真っ直ぐに登っていくが上部に行くに従って斜度が増してくる。
詳細写真(12)
10時44分
11時22分 鷲羽岳への登りは、下部は滑り易いザレ地で次第に斜度が増すに従って大きな岩場になってくる。
テント泊の装備を背負ってのこの上りは応える。
鷲羽池と槍ヶ岳
標高2700m程からのこの景色は素晴らしいの一言。
12時11分
12時26分 鷲羽岳山頂
標高:2924m
背後に黒部五郎岳と三俣蓮華岳、双六岳
快晴の360度のパノラマ。
ここで一緒になった双六岳からピストンしている若者(三俣山荘の前の写真に写っている青年)に槍ヶ岳方向、薬師岳、水晶岳方向、野口五郎岳方向そしてこの黒部五郎岳方向すべての写真を撮ってもらった。ありがとうございました。とても素晴らしい写真が撮れていました。
ワレモ岳に向かって出発。
正面の奥に水晶岳と左奥に薬師岳

鷲羽岳山頂一旦下ってワレモ岳に登り返してワレモ北分岐まで約1時間。
12時45分
13時00分 コルからワレモ岳に登り返す。
下の写真は中央に見えるピークの南側を巻くように登る。
ワレモ岳山頂下の南崖につけられたロープ。
地図上で唯一危険というマークのある場所。
足場はしかりしているが岩が逆スラブになっており高度感もあり、危険な場所。しかし、しっかりしたロープがつけられている。
この場所は、向こう側(鷲羽岳側)からの取り付きが分かりにくく、上に上がると足場も悪く危険である。
13時25分
13時48分 ワレモ北分岐
正面のピークの裏に水晶小屋が建っている。
岩苔乗越
これを真っ直ぐに進むと祖父岳から雲の平。
左に下ると三俣山荘と黒部川源流域
右に下ると水晶池、高天原方向
13時56分
14時32分 岩苔沢を下り沢を渡る。
詳細写真(13)
水晶池
水晶池に水晶岳がきれいに映っていた。
妻が水をふれるとその波がどこまでも伝わり映し出した水晶岳のゆがみ静かに波が消え美しい姿が戻るのが幻想的であった。
水面に映る青空を見ていると上下の感覚を失いそうになった。
この池は可能ならば午後、水晶岳を順光になる(日が照らす)時間帯に行くことをお勧めする。
他では体験できない素晴らしい景観を堪能できる。
詳細写真(13)
15時55分
16時47分 高天原山荘
2年前には傾いていた屋根も土台の骨組みも水平になり改装の成果が出ていた。
しかし壁は新しく張り替えられていたが完全に外壁までついているわけではなく、玄関の戸はブルーシートのままで、内部の仕切りは取り払われて、床もコンパネを敷いただけで小さなストーブでの暖房ではとても寒かった。しかし、2年前は傾いていた床も2階の寝室も水平になっており、水平感覚がおかしくなるようなことはなかった。
8月24日から始まった改装は寒くなって作業員が下山したため今年は中断していた。話によると今年から3年かけて改装するとのこと。従て、2010年から2012年にこの小屋を利用する人は事前に予約し、改装中であるという前提で利用する覚悟(了解)が必要である。
夏場はともかくこの時期はとても寒いです。
高天原山荘の夕食
とても心のこもったおいしいし夕食である。
手作りの豆腐、山菜そば。煮物とかぼちゃ、サツマイモの天ぷらとこの小屋の名物のアザミの天ぷら。リンゴにキャベツの肉の炒め物など・・これだけの山奥でありがたい食事である。
この時期夕食は5時30分からである。
詳細写真(14)
17時30分
18時30分 高天原温泉(からまつの湯とも呼ばれる)
小屋に着くのが遅かったため、風呂が夜になってしまった。しかし、漆黒の暗闇の中満天の星が輝き、露天風呂を十分に楽しんだ。
山を3日歩いてたどり着いた場所で、小屋から真っ暗な中をヘッドランプを頼りに約20分程沢に下り、帰りは30分登り返す。
誰もいない黒部の奥地で夫婦で露天風呂を楽しんでいるという非日常はとても愉快である。
外の気温はとても下がっていたが、小屋に帰る間も特に寒くなることはなかった。
1日目 折立〜薬師岳、薬師峠キャンプ場 2日目北ノ俣岳・黒部五郎岳 4日目大東新道・薬師沢・折立
2010年9月25日撮影 CANONG10

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