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麹町ウぉーカー(麹町遊歩人)127号

山で麹町アジャンタのカレー(山に持って行った麹町界隈の美味しいもの)

 

20109月末の連休を使って妻と二人、北アルプスの最深部、薬師岳、黒部五郎岳、鷲羽岳という日本百名山3座に登り、そして我が国で里から最も遠いところにあるとされる高天原温泉(入山して2日はかかる)に入り、黒部源流の沢を遡り、富山側の折立に下山する日本アルプスにおける最後の秘境と言われる黒部源流域の雲の平らをぐるっと一周する34日、総行動時間40時間を超えるロングトレッキングを楽しんだ。

純印度料理 東京麹町 アジャンタノカレー

この遥かな山旅の食糧計画の一番の目玉は直前に大宮の登山ショップICI石井のスタッフに勧められて入手した「麹町アジャンタのカレー」であった。1469円と普通の山飯に比べると格段に高いが、「今までのレトルトのカレーとは異なりフリーズドライされており軽いうえにとても美味しいです。」と勧められ、シーフードカレーとチキンカレーを買って持ってきた。とても美味しいから食べてみて・・」との勧めで2食買って持ってきた。

 

この登山の初日924日は関東地方から北陸は大雨の一日で登山口である富山県の折立に向かう北陸道は豪雨のために通行止めになるような状況で、4日間のうちの初日は覚悟の雨の中のロングトレッキングであった。さすがの高性能のレインウエアーも叩きつける雨の中、袖口や衿元からの浸水で体が濡れ、低体温症になりそうであった。約5時間弱で標高2300mの薬師峠のテント場に着き、土砂降りの雨の中テントを設営した。そして凍えながら着替えをして空身になりそれから往復5時間標高2984mの薬師岳を登りピストンしテント場に戻ってきた。

雨の上がり夕日が照らし気温が下がり始めたテント場での初日の夕食は当然、アジャンタのカレーであった。お気に入りのシュラカップに煙草の箱ほどのフリーズドライされた固形物を入れ、沸かしたお湯を入れるとたちまち、エスニックな香辛料の香りが寒いテント場に漂い周りを一瞬に温かくした。

チキンカレーには鶏肉とともに鷹の爪も一本はいており、シーフードチキンにはエビや殻つきのアサリなども入った本格的なカレーであった。

まず妻が一口食べて「間違いないアジャンタのカレーだ。」と発した。私も食べてみるとチキンカレーもシーフードカレーも確かに、少し軽くはあるが、たくさんの香辛料で調合されたアジャンタ独特の風合いを持った、とても辛くそれでいて奥深い風合いと美味しさを持つサラサラしたアジャンタのカレーであった。

私たちはその日一日10時間の登りの疲れもアジャンタの美味しいカレーの美味しさに癒され、体がポカポカなり、シュラフ(寝袋)に入り繭になった。(麹町ウぉーカー70号麹町界隈のカレー)

昔の山での食事は鍋、釜に味噌、米を持ち込んで作る重装備だったようであるが、現在ではアルファー米やレトルト技術の進化で山でもとてもとても軽くて美味しいものを食べられるようになっている。

登山の楽しみは苦労して登った山頂での大展望や咲き乱れる花々、時には銀嶺の雪山、そして多くの人たちとの出会い等があるが、なんといっても食事の時間が一番である。苦しい思いをして山頂を極め、大展望を前にするときの食事は至福のひと時である。たしかにコンビニ弁当でもとてもいいしいに違いないのだが、いつも同じコンビニ弁当やインスタントラーメンでは飽きてくる。そのため登山の経験を積み山の楽しみが深くなると、多少こだわったもの、自分たちなりの美味しい一品を作らないと山の楽しみが半減するという気持ちになる。インスタントだけでは味気ないのである。

登山においては「必要な物はすべて持ち、不要なものは持たない。」というのが登山の用具選択の基準である。食べるだけであアジャンタで販売しているチキンカレーとマトンカレーればもう少しシンプルで済むものが、いかんせんこの美味しいものを山で食べたいという欲求、煩悩は、勢い用具、食材にと嵩張る上に重たいものが増えざるを得なくなる。登山家の田部井順子さんは「美味しいは重い」と言っております。

その意味からいてとても軽くて本格的なアジャンタのカレーが楽しめるこの商品は秀逸のである。麹町界隈に勤めて、奥様やご家族にアジャンタのカレーをご馳走したことのない方は試してみる価値はあるであろう。

麹町アジャンタには家庭で手軽にアジャンタのカレーが作れるチキンカレーとマトンカレーのスパイスセットが525円で販売している。我が家ではよくこのセットによるカレーを作って楽しんでおり、この山登りの前週にも一番町を訪れ、アジャンタのチキンカレーのスパイスセットを買い、いつものように四ツ谷駅前の登山用具店「デナリ」に立ち寄り四谷三丁目の「よつやこくてーる」で一杯やって帰った。

ところで、麹町を離れて久しくなるが、夫婦で楽しんでいる山登りに山での食事を楽しくするために、麹町界隈に美味しいものを山頂まで運び楽しんできた。

私達夫婦が一番同伴頂いたものは、なんといても麹町一丁目の「一元屋の金つば」であろう。割ると輝くような大納言の輝きと甘さを控えた餡の美味しさは麹町ウぉーカーですでに紹介したとおりである。山頂での休憩時、紅茶やコーヒーを入れての一口は少し贅沢であるが山のお供としては最高の一品である。(麹町ウぉーカー26号金つばとたい焼き)

そして、東京都における唯一の2000m峰、雲取山(2017m)に登った時には妻に内緒で村上開新堂のクッキーを持っていき、翌日雲の切れ間から富士山を展望しながら紅茶で美味しくいただいた。

雪の中登った会津駒ケ岳(2133m)には赤坂「しろたえ」のチーズケーキ、山梨の瑞牆山(みずがきやま 2230m)には「若葉のたい焼き」を、雪の木曽駒ケ岳(2965m)には神楽坂赤城神社脇の「亀井堂のクリームパン」(これはまだ紹介していません。一5個までしか売ってくれません。)持っていった。(麹町ウぉーカー77号麹町界隈の洋菓子)

200910月の三連休には思わぬ雪山登山となった塩見岳(3052m)、2010年の雪の北穂高岳(3106m)登頂の時には、四谷三丁目の「よつやこくてーる」の先代のマスターに教わったGORDON’SのジンとSchweppesのトニックウオーターで作ったジントニックを雪でキンキンに冷やしてバーナーで温めたオイルサーデンを肴にテントの中で美味しくいただいた。雪山のテントの中は「よつやこくてーる」だった。(麹町ウぉーカー57号四谷荒木町)

そしてなにより我が国3番目高峰奥穂高岳と5番目の槍ヶ岳に登った時には、平河町にある山梨のワイナリー「シャトールミエール」のアンテナショップで購入したお気に入りの「シャトールミエール」を小さな小瓶に入れて持ち込み、標高2300mの涸沢テント場と標高3080mの槍の肩にある岩場のテントの中でルミエールを楽しんだ。そして念願だった剣岳に登頂した日には立山雷鳥沢のテント場で妻と息子と乾杯した。いつもは手軽な「プチ・ルミエールなのであるが私達の記念すべき時にはルミエールがあった。(麹町ウぉーカー9号麹町平河町のワイン)シャトールミエール(2004年に再開しシャトールミエール)

そして2010年年末に仕事で久しぶりに麹町と平河町に来る機会があり、一元屋の金つばとプチ・ルミエールを買って帰った。一緒に来た同僚に金つばを差し上げたところご夫婦でとても感激していただいたようで「餡が甘くなく、どちらかというと少ししょっぱくてとても美味しですね。・高校生の息子達に食べさせるのはもったいない、大人の金つばでした。」という言葉が返ってきた。この金つばを自慢している麹町ウぉーカーとして最高の褒め言葉を頂いた。

そしてこのとき買ったプチ・ルミエールは20111月の三連休を使って伊勢参りの帰りの鈴鹿山脈の名峰「御在所岳」登頂をサポートしてくれた愛知県碧南市に住む山の友人と伊勢神宮内宮で再開しお礼に差し上げてきた。

この友人は北アルプスの松本平から端正な三角形の美しい姿を見せている常念岳(2857m)から蝶ヶ岳(2664mに縦走するときにたまたま一緒になった男性であるが、なんと一月後の五竜岳(2814m)に登った時に偶然再会し、同じ年ということもあり何故か馬が合いそれ以来メールで山の情報交換をしていた。

御在所岳山頂今年、妻から伊勢参りをしたいとのリクエストがあり、その帰りにいつも彼が自慢していた三重県と滋賀県の境にある鈴鹿山脈の「御在所岳」に登る計画を立て、彼に相談していた。すると、彼から詳細な登山地図と、わかりにくい場所の手書きの地図と注意書き、そして下山後の山の温泉の情報までまことに彼の人となりが表れている詳細なものであった。

そして決行の日は全国的にこの冬最高の冷え込みの予報で、雪が降っていた。登る前に携帯にメールがはいり、「雪山は決して無理をしない様に・・。危ない時には撤退するように・・」という心配のメールが入った。有難いことである。そして新雪の降り積もった楽しい登山を楽しみそして下山してきた。

山の友人は山ではウイスキーは飲んでいたがワインを嗜んでいるかは知らかなかったが、大事な友人には私の大好きなこのプチ・ルミエールを持っていこうと思っていた。

シャトールミエールは麹町ウぉーカーでも何度も紹介したが、ワイン通でお世話になっている方に贈答で持っていくにも最適であり、プチ・ルミエールは初心者やテーブルワインとしては手ごろであるからあらためてお勧めである。昨年久しぶりに自民党本部の道向かいの地下にある店に行ったらプチ・ルミエールにロゼが販売されていた。

麹町を離れたたとはいえ、麹町界隈のお気に入りの美味しい一品が夫婦で楽しむ趣味の世界を彩る道具の一つとして登山を豊かにしてくれていることは有難いことである。

麹町番町界隈のたくさんの拘りの品々を昼休や、仕事帰りに探して買って帰って家族で楽しんでいただきたい麹町を離れた麹町ウぉーカーはいまだに麹町に通い続けています。

そして、一度終わった麹町ウぉーカーですが不定期ではありますが以前紹介しきれなかったものなどアップしていきます。お楽しみください。半蔵門商店街の会長さんからメールをいただいて、つい少しずつアップすると書いた手前頑張ります。その移り変わりをレポートしたいとおもっています。

平成23年1月26日


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