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高妻山
 (2353m)
2011年7月17日(晴れ)
私達夫婦2名のパーティー

【登山概要】
高妻山は大洞沢を一不動までのぼりそして地蔵山経由で登るのが一般的なルートである。しかし、近年目にするようになった弥勒尾根新道で登り、大洞沢に下ることとした。このルートは近年の登山レポートで使用されていることは知っていたが、昭文社の山地図では記載されていないが2001年10月に樅の木山荘のオーナー徳武和彦氏が開削したものとのこと。
車で埼玉からやってきたが睡眠時間が1時間30分しか取れず絶不調。固形物を口に入れることができずゼリータイプの飲料を飲み、途中何度もやぶの中で仮眠をとりながら登った。
【ルートタイム】
4時45分:戸隠牧場駐車場(発:途中トイレ)→5時00分:第二ゲート(分岐)→5時6分:弥勒尾根新道登山口→5時35分:尾根筋に出る→5時43分:大きなヒノキ→6時20分:熊笹の尾根を右に巻く最低部→7時00分:展望の開ける熊笹帯→7時50分:六弥勒(合流点)→8時00分:七薬師(10分休憩仮眠)→8時44分:八観音→9時2分:九勢至→(途中10分仮眠)→10時24分:十阿弥陀→10時30分:高妻山→(1時間30分休憩)12:00分高妻山(発)→12時05分:阿弥陀→12時42分:九勢至→12時53分:八観音→13時25分:七薬師→13時35分:六弥勒→13時40分:五地蔵山(5分休憩)→13時58分:四普賢→14時20分:三文殊→14時40分:二釈迦→14時39分:一不動避難小屋→14時53分:氷清水(着)→15時10分氷清水(発)→15時12分:不動滝→15時12分:帯岩クサリ場→15時25分:滑り滝クサリ場→16時12分:大洞沢→16時18分:第二ゲート→16時24分:牧場第一ゲート→16時35分:牧場駐車場
4時45分 戸隠牧場の駐車場から牧場を経由して登山道に向かう。

この上の駐車場は牧場利用者用である。
これより下が登山者用の駐車場で無料である。戸隠キャンプ場のロッジや色とりどりのテントのそばである。
ゲートを越えるとキャンピングカーのサイトがありその先に立派なトイレがある。
詳細写真(1)
牧場の第二ゲート
このゲートを抜けて上ると沢沿いに一不動避難小屋を経由して高妻山に登るルートである。
しかし今回は、このゲートの前を右に進み牧場の上部の道を進み、弥勒尾根ルートに向かう。
5時00分
5時1分 牧場に流れ組む沢を越えて弥勒尾根登山口を探す。新道の入口を示す標識はなく、木に付けられた赤いテープを探す。
沢の手前で木に付けられた赤い目印のテープを見つけた。
ここを入るとすぐに沢を渡り、急な上りが始まる。
5時6分
5時45分 最初からとても急な上りが続く。しかし新しい道であるが、しっかりと踏まれてはっきりしており、特に危険な場所はない。
フカフカした膝にやさしい道である。(下りに使うとよさそうですね。)
登り始めて30分ほどで急な上りが終わると尾根にでる。これから尾根伝いに上っていく。
詳細写真(2)
5時35分
5時45分 尾根筋に出てから10分ほどで大きなヒノキがはえた場所にでる。
ここから暫くヒノキの並木の尾根道を進む。
背の高い笹と灌木の急な上りが続く。
ところどころに両脇は切れ落ちた痩せ尾根の場所もある。
登り始めてから六弥勒に到るまで「ヒーン ヒーン」という物寂しい鳴き声が近くでまた遠くで聞こえた。後で調べたらトラツグミのようである。架空の動物「鵺(ヌエ)」はトラツグミの声を奪ってそちらが有名になったという。横溝正史原作の映画「悪霊島」のキャッチコピーは「鵺の鳴く夜は恐ろしい・・」であった。
5時57分
6時21分
尾根を右側に巻き一番低い場所。
尾根から少し巻くように下ってそれから急な上りが続く。
このルートは目印となるポイントが少ないためこのような地味な場所になってしまった。
展望が開けた尾根に出ると「六弥勒」の合流点まではもうすぐである。
背後には飯縄山と戸隠の牧場が望める。
7時03分
7時24分 笹の急な斜面をのぼる。
この時期、顔にまとわりつく虫が多いため防虫ネットが必要。
弥勒尾根新道との合流点は「六弥勒」である。合流点の右側にある。
戸隠牧場の新道の取り付きから約2時間40分で到着した。
7時51分
7時51分 六弥勒から高妻山の姿が望めた。
ここからアップダウンを繰り返しながら山頂を目指す。
7時59分 七薬師
六弥勒から一度鞍部に下りそして登り返すとそこに七薬師がある。
睡眠不足のためここで約10分ほど仮眠。
詳細写真(3)
八観音
特にピークとも思えない登山道のわきにある。
8時44分
9時02分 九勢至(八丁ダルミ)
六勢至に出ると展望が広がり高妻山までの登山道が一望できる。
これから先日影となる場所はほとんどない。
写真の左上の笹薮の標高差300m程の急斜面は上部に行くほど急になる。日影がなく背中を容赦なく照り付け、汗だくになりながら辛いのぼりが続く。
登りきると緩やかな草になり小さな岩場を越えたら十阿弥陀に出る。
9時27分
10時24分 十阿弥陀
大きな岩がの中に立派な青銅製(?)の鏡が建っている。
山頂はここから100mほど先にある。
高妻山(2353m)山頂
岩がゴツゴツしており平坦な場所は少ない。雲が出てきて展望が利かなかったのは残念。睡眠不足で固形物をとることができず苦労をする。
隣で休んでいた若いカップルと話が弾み1時間30分も過ごしてしまった。彼らに弥勒尾根新道のことを話すと彼女が登ってきた滝やクサリ場が不安とのことで、新道を下りたいとのこと。昭文社の地図にはルートが載っていないため私たちの持っていた新道の地図を提供した。(分岐から約2時間で下山できる)
10時31分
13時39分 五地蔵
12時に高妻山山頂を出発して1時間30分ほどで六弥勒、新道分岐についた。
そして六弥勒・新道分岐から5分ほどで五地蔵にでる。
詳細写真(4)
四普賢
西側に展望の開けた崖の縁にある。
このあたりの岩壁はニッコウキスゲなどの高山植物が群生している。
13時58分
14時20分 三文殊
ここも東に展望の開けた岩壁の縁にひっそりと置かれている。
二釈迦
ここから展望のいい岩壁の上の登山道から樹林帯の急な下りを一不動まで下る。
14時30分
14時39分 一不動
一不動避難小屋
ここから戸隠牧場まで90分と書かれていた。
これから牧場まで大洞沢をひたすら下る。長く歩いて来た足にはこの沢筋の下山道はとても長く辛い。
氷清水
一不動から15分ほど下ると右岸に小さな清水のわき出ている。これから下流は流れ出た水で沢になっている。
この最初の一滴はパイプで汲み取れるようになっており、冷たくてとてもおいしい水。
この日とても暑く沢山の水を消費したため夫婦ともに五地蔵で水を切らせた。ここまで我慢して降りてきたが、とても美味しくコップで4から5杯も飲んでしまった。
14時53分
15時12分 帯岩
氷清水のすぐ下は帯岩。
滝の左岸にクサリがかかりそれを2Mほど下ってからとても高い岩壁にクサリが何故か横に張られず、紐ノレンのように付けられている。足場が掘られており滑り落ちるような不安感はないが、とても緊張する場所。とても高い岩壁で落ちたら助からない場所。
詳細写真(5)
滑滝(ナメタキ)
15m程の小さな滝の右岸に2本の鎖がかかる。滑りやすく注意してくだる。
15時26分
16時18分 このゲートを抜けると戸隠牧場になる。
ここから10分で下のゲートに到り、それから10分で駐車場に到る。
【アクセス】
信濃町ICから県道36号線を約30分。戸隠牧場・戸隠キャンプ場
【駐車場】 
県道36号線(戸隠牧場入口)にからキャンプ場の中の道を入り、戸隠牧場入口(蕎麦屋がある)に登山者が使える50台ほど止められる駐車場がある。
【トイレ】 
牧場のゲートをはいり、キャンプ場のキャンピングカーサイトの後ろにとてもきれいなトイレがある。
【水場】  
一不動避難小屋の下の氷清水が一か所だけ。とても冷たく美味しい湧水。 
【避難小屋】
一不動避難小屋 トイレはありません。
【テント場】
途中テン場はないが戸隠牧場のキャンプ場
【帰りの風呂でがっかり】
牧場で近くの温泉を着たら戸隠神社中社の「神告げの湯」を教えられた。高妻山に登った沢山の登山者も来ていた。ただここは風呂より蕎麦屋が主体のようで、汗だくで降りてきた登山者が蕎麦と入浴のセットを買おうとしたら、店の主人か「蕎麦が売り切れるので食べてからお風呂に入るように。」とせかす。その登山者のご夫婦はやむなくそばを食べてから風呂に入っていた。そばで見ていてあまりいい気持ちはしなかった。後で来た親子も同じようにせかされたいたため、その親子は蕎麦はいらないといって風呂だけにした。
なぜ温泉でさっぱりした後に自慢のそばを楽しんでもらうようにしないのか?。以前、雨飾利山に行ったとき小谷村の蕎麦屋は温泉と蕎麦のセットを注文したら、ゆっくりと温泉を楽しんでからお蕎麦をお楽しみくださいと言っていたのとは対照的な光景に、この光景が残念でならなかった。
ちなみにここの温泉は源泉温度28度で、塩素の臭いがし、子供も多く、ゆっくり楽しめる温泉ではありません。
2011年7月17日撮影 CANONG10

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