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========麹町ウぉーカー(麹町遊歩人)NO45============

ゴールデンウィークも終わってしまいました。天候に、恵まれましたが皆さんはどのように過ごされたのでしょうか?

長期の休みとなりますと編集担当の私は、家族の待つ?北海道へ帰省しています。今、北海道はちょうど桜の開花を迎えていますよ。

いつも帰省の時は、単身赴任割引で羽田空港からの最終便を利用しています。特に金曜日の最終便は、背広姿の方が多いです。

飛行機が離陸し、外に目をやると眼下には東京の夜景が広がっています。その明るさとゴージャスさには、圧倒されます。そして、この夜景が見えなくなると、水平飛行に移り静寂な暗闇がやってきます。聴こえるのは、ジェットエンジンの音だけです。

この空間にピッタリなのが、過去を遡ること?十年前FM東京から流れていた深夜番組ジェットストリーム「城達也」のナレーションです。私にとって、ジェットストリーム=城達也=FM東京というイメージが頭に浮かんでしまいます。若い方は知らないかもしれませんね。

そして、このFM東京が麹町にあります。H氏がFM東京とジェットストリームをレポートしてくれました。

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半蔵門の正面の角に東京FM(株式会社エフエム東京 〒102-8080東京東京都千代田区麹町1-7)がある。ビルの屋上には赤と白のアンテナが立っている。

東京FMは80.00MHz関東一円に放送されており、中小のFM局が開局する1980年代中旬までは首都圏で唯一の民放FM局だった。TPKTO FMの社屋屋上にアンテナが立っている

以前は新宿のKDDビルにあったが1985年に半蔵門に面した現在の場所に移転してきた。建物の「TFMホール」は一般公開され、いろんなイベントが行われており、先般、江戸開府400年記念行事の「オペラと歌舞伎」が上演されていた。さらに最上階には会員限定クラブ「JET STREAM 」があるという(皇居越しに見る丸の内方面の夜景は最高でしょうね。)。

我々の世代は「FM東京」という呼び名が耳になじむのであるが、1990年からステーションネームを「TOKYO FM」に変更している。

FM東京のホームページによると創立昭和45年3月17日、開局同年4月26日となっているが、FM東京が開局する経緯はかなり複雑なものがある。

わが国最初の民放FM局は昭和44年開局のFM愛知であるとされているが、実質的にはFM東京の前身ともいうべき「東海大学超短波放送実験局(FM東海)」が最初の民放FM局というべきというべきものである。

東海大学の創立者、故松前重義博士は教育の機会に恵まれない勤労者に高等教育を受けさせようと昭和34年に東海大学付属望星高校通信教育部を発足させた。そして「東海大学超短波放送実験局JS2AO」の免許を得て、昭和33年12月31日渋谷区の代々木校舎の屋上に設置されたアンテナから、一日数時間、教育放送を開始したのがFM東海の始まりである。

そして2年後の昭和35年、通信教育放送を維持するための経費調達方法として、一般番組も放送し、CMの放送を認めれば、中波局をはじめとする既存の放送業者にどういう影響を及ぼすかを調査するための「実用化試験局JS2H」となる。

そして同年5月1日から、教育放送以外の時間帯に音楽等を「教養番組」番組として放送し、CMも流され、ステレオ放送も行い、実質的に民間FM放送局が開業した。

FM東海は音質の良さやステレオ放送、名番組「ジェットストリーム」等によりオーディオファンのみならずAMラジオしか知らなかった若者などに多くのFMファンを獲得した。

ところが昭和43年に放送免許の更新を郵政大臣が拒否し、一度は3ヶ月延長したものの、とうとう6月末日付で放送免許が失効してしまい、実質的な「無免許放送局」となってしまった。ところが大学は放送を中止せず放送を続けた。

これに対して郵政省は昭和43年7月9日、「無免許」放送を続けている東海大学を「電波法違反」で告発し、大学側も郵政省を告発するという事態に発展した。

この事態が収束するまで2年ほど要するが、FM東海の人員や資産を新しい放送局が承継する形で昭和45年4月25日廃局となり、翌26日に「FM東京」が開局した。

TOKYO FMのホームページを見ると会社概要の最初に「TFMが産声をあげたのは、日本人が、まだ誰も“FM”という言葉を知らなかった1970年のことでした。驚くべきことにすでにその20年前に実験放送に着手し、首都圏初の民放FMラジオ放送局としてのスタートでした。・・」と多少奥歯に物の挟まったような表現になっているのはこのような経緯によるものである。

我々の世代にとってFM東京というと深夜0時から放送されていたオープニングソングの「ミスターロンリー」をバックに城達也氏の重厚なナレーションではじまる「JET STREAM」が頭に浮かんでくる(今の番組はかなり雰囲気が変わってしまっている)。 

思い出しませんか・・

『遠い地平線が消え深々とした夜の静寂(しじま)に心を休める時

遥か雲海の上を音もなく流れ去る気流は

たゆみない宇宙の営みを告げています。

満天の星をいただく はてしない光の海を

ゆたかに流れゆく風に心を開けば、

きらめく星座の物語も聞こえてくる

夜の静寂(しじま)の、なんと饒舌なことでしょう。

光と影の境に消えていった遥かな地平線も

瞼に浮かんでまいります。

夜間飛行のジェット機の翼に点滅するランプは、

遠ざかるにつれ次第に星の瞬きと区別がつかなくなります。

・    ・・・』

そしてエンディングは

『・・日本航空がおおくりいたしました「JET STREAM」は そろそろお別れの時刻が近づいてまいりました。 皆様のお相手は、私 城 達也。

今夜使いましたレコードは「ポールモーリアのオリーブの首飾り・エーゲ海の真珠・・蒼いノクターン・・・」でした。夜間飛行のジェット機の翼に点滅するランプは遠ざかるに連れ次第に星の瞬きと区別がつかなくなります。

番組の最後にお送りするこの音楽が美しくあなたの夢に溶け込んでいきますように。

ではまた午前0時にお会いしましょう。おやすみなさい。』

まさに一日を締めくくるにふさわしい贅沢な大人の番組であった。

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今回は、JAL最終便の帰省ではありませんでした。日中の便でしたが、天気がよく富士山も観ることが出来たし、機内に流れるJAL寄席では三遊亭円歌師匠の「中沢家の人々」が聴けたし、それなりに満足できるものでした。

もし夜の最終便で、城達也の「ジェットストリーム」が聴くことができたら、又違った満足感を得られるかもしれません。(今、JALの機内番組にはありません)

さて、このFM東京の11階にあるジェットストリームというレストランのHPを紹介します。HPでは、内掘通り方面に向けて定点カメラが設置してあって、最新の麹町〜半蔵門方面の様子がわかりますよ。

http://www.tfm.co.jp/restaurant/JET/index.html

H氏のHPでは「伊奈町見聞記」が更新中です。

http://homer.pro.tok2.com/index.htm

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