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ピース(Peace)

淡い黄色地にローズピンクの複輪が入る直系16cmほどもある巨大輪花型。

作出者は、フランスの「フランシス・メイアン」で、1939年に作出されてメイアンの母・マダム・アントワンヌ・メイヤン(Mme.Antoine Meiland)と名付けられていた。

当時は第二次世界大戦の最中で、ドイツ軍に占領され、このバラも焼失するかも知れない運命にさらされるも、密かにアメリカに送られ、難をのがれる。
二次世界大戦が終わった
1945年、販売権をもっていたアメリカのコナルド・パイル社から売り出された。

ピース(平和)の名は1945429日太平洋岸バラ園芸協会の全国大会と展示会の席上で行う事を決めていたがその会場にヨーロッパから「本日、ベルリンが陥落しました」という重大ニュースが飛び込んで来たと言われる。

同年5月8日、サンフランシスコに連合国側50カ国の代表が集まり「国際連合」の創設を協議する会議の代表たちがホテルの自室に入ると、そこには見た事もない黄色い大輪のバラがまっていた。そのバラには以下のようなカードがついていたという。

 このバラは、去る4月29日ベルリン陥落の日にパサデナにおいてピースと命名されました。願わくばこの花の名において全世界に恒久の平和と安定がもたらされますよう、御活躍をお祈り申し上げます。

全米バラ園芸協会事務局長アール・C・アレン(博士)

ピースは大輪で丈の長い二度咲きのバラで、虫に強く、管理の容易なうえに匂いが薄く、癖がなく、親木として用いられ、20世紀を代表するバラとして一番売れたバラといわれる。
フランスではもちろん「マダム・アントワンヌ・メイヤン」の名で、ドイツでは「グローリア・デイ」、イタリアでは「ジョイア」と共に平和の栄光と喜びを表す言葉を名前にして売られた。従って4つの名前を持つバラである。


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