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瑞牆山(みずがきやま)
(2230m)
日本百名山NO69
2003年8月25日 晴れ
妻と二人のパーティー

7時半に登り始めた瑞牆山は1時間ほどで富士見平小屋に着いた。小屋の前にアサギマダラの大群が乱舞しており驚く。それら30分ほど天鳥川までの山道を歩く途中で瑞牆山が一望できる場所があった。吸いこまれるようなお青空に聳える瑞牆山に言葉を失う。急な坂を下り天鳥川を渡り、直径10mほどある巨石がまるで桃を真っ二つに割ったように割れた桃太郎石に驚く。これから約1時間30分の岩登りである。1時間ほど登ると見上げるように聳える巨岩(大ヤスリ岩)の下を過ぎこれから15分ほどのぼり、瑞牆山の北面に回り込み、梯子を上り山頂に出た。花崗岩の巨大な一枚岩の上から360度パノラマは幾分霞んでいるもの金峰山や甲斐駒、八ヶ岳が望めた。山頂から下を覗くとあまりの高さに足がすくんだ。

瑞牆山 (写真をクリックすると詳細写真がごらんになれます。)

7時10分、長野県南佐久郡川上村御所平(野辺山)にある「シャトレーゼスキーリゾート八ヶ岳」のある会社の保養所のリゾートマンションを出発する。

シャトレーゼスキーリゾート八ヶ岳」といってもピンと来ない方も多いと思うが「八ヶ岳ザイラーバレースキー場」といえばご存知の方も多いのではないだろうか。2002年の冬からケーキやお菓子で知られる山梨の「シャトレーゼ」の傘下に入ったようである。

瑞牆山登山口

野辺山駅に出てから川上村役場方面に進み、途中から山梨県須玉町方面に抜ける信州峠に向かう。信州峠への道は高原野菜レタスの収穫の最中であった。林道らしい道は峠の手前数キロほどで山梨側に入ると道が広くなる。

峠から数キロ下り黒森鉱泉の辺りで本谷釜瀬林道に左折する。2001年に植樹祭が開かれた関係で以前より林道が各段位整備されている。ガードレールやカーブミラーにふんだんに木材が使われており異様と言えば言えないことも無い。

7時35分ほどに瑞牆山の登山口、瑞牆山荘に着いた。登山口の上に大きな駐車場が出来ており以前より環境が整っている。

7時50分に登山道を入るとすぐに「熊が出るため注意」というプレートが掛けてあった。最初は左側に沢音を聞きながら歩くなだらかな山道であるが途中から比較的急な山道になる。そして8時5分に林道を越える。それからも急な坂が続き10分ほど登ると宮里神社山道入り口とかかれた休息ポイントに出る。それからは比較的なだらかな山道を登ると8時30分富士見平小屋に出る。富士見平アサギマダラ

山小屋は閉鎖されていたが、小屋の前の日当たりのいい広場に咲く黄色い花の周りに大きな蝶が乱舞していた。後で調べたらアサギマダラであることがわかった。なんという幸運であろうか。

8時50分ほどに富士見平を出発する。一時登るがほとんど平坦な見通しの聞かない道を進むと、15分ほどした場所に全山が花崗岩で出来た瑞牆山を一望できる場所があった。瑞牆山登山はほとんど見晴らしの利かない登山であるため、ここは押さえておくべきベストポイントである(ここで撮った写真は青空を背景としたすばらしい瑞牆山の一枚になった)。それから6分もすると今度は急なくだりになる。帰りのことを考えると気が重くなる急な坂である。

そして9時30分天鳥川を渡った。瑞牆山

天鳥川を渡った場所に広い休息場所があり、そこで天鳥川の水を汲んで瑞牆山アタックの備えをする。

この休息場所の奥には「桃太郎石」と呼ばれる直径が10mもある大きな石がある(天然記念物と書かれていた)。それも石の中央が真っ二つに割れまるで桃太郎の桃が割れたように見える奇妙な巨岩である。桃太郎石

9時35分、桃太郎石の脇の木の階段を登ると、これからは沢筋やジグザグの岩場をそれに倒木を乗り越え、くぐり急登することになる。ここでは岩場登りの基本「三点支持」を守ることが必須である。

急な岩場を40分ほど登ると突然山頂直下にある巨大な直立岩の脇に出る。この岩は大ヤスリ岩といわれるものらしい(10時10分)。ここから山頂までは標高で100m、約15分ほどの場所であると、下山してきた男性が教えてくれた。(ここで妻が途中で落としてきたサングラスを見つけたら車に置いてくれるように頼んで分かれる。)大ヤスリ岩

この大ヤスリ岩と瑞牆山との間の明るい急坂を登ると、大ヤスリ岩がだんだん眼下に見えるようになり、その下の山が美しく見える。

10分も登ると山頂の大岩とその隣にある岩との狭間に出る。山頂岩を北側に回り込むように歩き、岩場を登り最後の梯子を登り、潅木を抜けるとそこが花崗岩の一枚岩が広がる瑞牆山の山頂である。

10時25分瑞牆山山頂(2330m)

瑞牆山山頂

晴れてはいるものの幾分雲がかかり周りの山は見えない。とはいえ近隣の山はくっきり見え、岩の縁に立つと目もくらむようなこの瑞牆山の急峻さを実感させてくれる。20分ほどの間我々夫婦だけで山頂を独占させてもらった。

そして帰る頃には南アルプスの北岳、甲斐駒ケ岳の山頂と八ヶ岳が全景を見せてくれた。

11時14分下山開始、大ヤスリ岩で会った男性に妻のサングラスの話をしたら拾って持ってきてくれたとのことで、ここで回収する。

12時10分天鳥川に着く。そして急坂を登り、途中で瑞牆山の全景を楽しんだ後、12時45分富士見平小屋に着いた。そして山道を下り1時25分瑞牆山荘登山口到着した。

そして、ラジュウム温泉で有名な増富の「増富の湯」でラジュウム温泉を楽しみ、かって知ったる甲府の町を楽しんで埼玉に帰ってきた。

以上

2003年8月24日撮影


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