==========麹町ウぉーカー臨時増刊1号============

今回はこのメールマガジンのウイットの効いた前書きと後書きを書いてくれている編集長の感激の尾瀬歩きを臨時増刊号として紹介します。Web版の最後に編集長の山歩きを紹介していますが、関東近辺の低い山を日帰りで登る、その意味で「低山無宿」を標榜しております。

尾瀬の日帰りは無理と思っていたようですが、不可能ではないのです。

麹町大通のプラタナスの木の葉も色づいて秋の深まりを実感できるこのごろですが、一足先に日本の秋の代表ともいうべき尾瀬の秋を紹介します。

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憧れの尾瀬へ(平成131013日)

H夫妻と一路尾瀬へ木道を歩きながら燧ヶ岳を見る編集長(長靴を履いているのですか?という質問が寄せられましたがスパッツです。)

4時半に、H氏の愛車レガシーGTで迎えにきてもらう。ラッキー!!

今日はH氏の奥さんも一緒です。

関越道所沢ICから、沼田ICを抜け、尾瀬入り口のひとつ大清水まで一気に走り抜けました。

途中で夜が白々と明けてまいりまして、一段と気持ちは「尾瀬〜!」と舞い上がってしまいます。

車中で奥さんが持参された「梨」をご馳走になりました。男だけとは違い、やっぱり女性がいると違うなあと思いつつ、大清水に到着。

駐車場に車を入れて寒さにチョッとびっくり、人が意外と少ないのに二度びっくり。

朝、全国の天気予報は快晴なのですが、YAHOOのピンポイント天気予報だと片品村だけが「雨」となっていたのがちょっと気掛かりです。

まずは、一の瀬休憩所までゆるい坂道をだらだら歩き始めます。距離は3Kmの表示ですが体感的にはもっとあるような気がします。

この道を通って尾瀬沼、沼山峠を抜ける道はかつて沼山(会津)街道と呼ばれ、上州と会津を結ぶ唯一の道だったそうです、

一の瀬で水分補給の休憩した後、三平峠を経由して尾瀬沼の入り口三平下の尾瀬沼休憩所まで、水の流れ落ちる渓流の音を聞きながら、チョッとした山道と木道の連続で、少々息が切れます。

三平峠を越えて間もなく、ようやく尾瀬沼が目に入ってきます。

憧れのこれが尾瀬です。

どう表現すればいいのか、もどかしい。とにかく尾瀬なんです!!

みなみらんぼう(昔はフォークシンガー)氏の山歩きの本では、尾瀬沼と正面に立つ燧ケ岳(ひうちがだけ)を目にして「突然鐘が鳴ったような感動におそわれる」と表現しています。

雲の動きが速く、さすが自分の今居る場所が標高1665mと改めて実感。

時計回りに、尾瀬沼一周に出発です。

天気が急変します。

厚い雲間から、さぁ〜っと、陽が、差してくるのです。そして青空が・・・。

隠れていた、燧ケ岳のカーテンコールです。

覆っていた雲がどんどん青空の向こうに引いて行きます。

2348mの俎ぐら(マナイタグラIMEに該当の漢字がありません)が見えてきます。

最高点2356mの柴安ぐらは、あと一歩。

また雲に・・・・・・。

この繰り返しです。

まさに自然の尾瀬を体感しながら、約1時間木道を歩きます。

沼尻の休憩所に到着、待望の昼食です。

ところが風が出てきて、動かないで居ると、結構寒いのであります。

(ミゾレ)でも降りそうです。

こんな時の為に、ザックの中に携帯バーナーという強い味方を持ってきています。

で暖かい味噌汁・ラーメンを屋根の無い外で食べることに。

冷たい風で、バーナーの火が消えそう。

なんとかお湯沸かして、鼻水啜りながら温かい昼食頂きました。

後半は残りの半周です。

私たちと反対方向で回ってくる方々と木道ですれ違います。

その中で、中年と思われるおばさんが一人で来てるが多いのにびっくり。

皆さん、首から高級一眼レフのカメラを下げているのです。

今はどうか分からないけど、昔はかなり高額で手が出ないようなカメラです。

ある意味で世相を反映しているのかもしれません。

木道が続きます。

ストンと立っている、黄金色の三本のカラマツが目に入ってきます。

良く、写真で観る景色です。(H氏が撮った写真もHPに、掲載されています。)

ここまで来ると、有名な長蔵小屋はすぐそこです。

ビジターセンターもあって、けっこう賑わっていますよ。

公衆トイレ男子用の窓からは、燧ケ岳が正面に飛び込んできます。

燧ケ岳と向かい合って・・・・・・う〜っと爽快感でブルっときます。

男でよかったと思う瞬間です。

長蔵小屋の前の「命の水」をポットに汲んで、ザックにしまいます。

またザックが重くなって・・・・・たいへん。

ここから歩いて15分で、出発した三平下の尾瀬沼休憩所に戻ってきます。

休憩所からは、来た道を戻るのですが、もう午後2時を回っているのに、続々と上って来られる人が居ます。

てっきり、山小屋に宿泊する人かと思い「お泊りですか〜?」と声を掛けると、「帰りますよ〜!」と返事・・・・・・・・ビックリです!?

私達も早朝から強行軍と思っていましたが、もっと強行軍の人がいる。

さすが観光地「尾瀬」

そんな中私たちは 萓草色(かぞういろ)から唐紅花(からくれない)に染まる林道を、のんびり歩いてきました。

気温も下がってきて、途中一の瀬休憩所で温かい「きのこ汁」を飲みながら一休み。

4時半に大清水へ戻ってきました。

おおよそ9時間の「尾瀬ウぉーキング」、無事完歩です。

この模様は、H氏のHPに、画像とともにアップされています。

どうぞご覧ください。    尾瀬の写真へ

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尾瀬は「夏がくれば思い出す、はるかな尾瀬・・・」という「夏の思い出」が有名です。会津檜枝岐村にはこの歌の記念碑が建っています。一面の黄色いニッコウキスゲや白いワタスゲの群生は見事です。

トップシーズンの尾瀬は行き交う人で歩くのすら困難な観光地です。数年前、東南アジアの観光客が会津沼山峠で下ろされて、尾瀬沼を歩き、群馬県側の大清水まで歩いていたということがありました。その人たちは大きな旅行鞄を引きずりながら峠を越えていました。このような行き過ぎた観光地という一面もあります。自然保護と観光の両立という難しい問題を抱えています。

今回のルートは関東から尾瀬に入るには大変なルートですが鳩待峠からは1時間ほどで楽に入れます。少し足を伸ばせば本当の秋の感動を味わうことが出来ます。週末、高尾山や奥多摩などの山でWebサイトのイラストの編集長を見かけることがあると思いますがそのときは声をかけてください。 (臨時編集長ハートこと


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