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Good Journey(よい旅を!)

全国花火競技大会
(大曲の花火)

花火の街、大曲が誇る、全国花火競技大会。
明治42年に始まったこの大会は全国の花火師たちが目標としている日本一格の高い大会であり、最高水準の花火が鑑賞でる。
正式名称は「全国花火競技大会」で頭に大曲(大仙)という地名が付いていないのが格式の高さを感じさせる。
雄物川の広い河川敷の緑地運動公園に桟敷や自由観覧席が作られ70万人を越す観客で埋まる。雄物川の対岸に花火師たちが陣取り、その背後にある西山と夜空とのコントラストがいい。NHKのBSでも中継されている。全国の一流の花火師たちが日本一を目指してここにやってきてその腕を競う。
花火師たちの見事な作品のほかに名物の大会提供花火は他の花火大会では見ることが出来ない迫力と美しさで花火の概念を変えさせてくれる。しかしあまりの人手で混雑することは覚悟がいる。 MAP
雄物川
大曲橋下流はこの年は76万人の観客で埋まった。
沢山の出店も出る。
東北のこの地にこれだけの人が集うことだけでこの大会の規模の大きさが伺える。
昼花火
明るい陽射しのもと打ち上げられる競技で煙の色などで競技を競う。
桟敷席
なかなか購入することができないプラチナペーパーとなっている。

大曲の花火の特徴は規定演技とも言える1発の10号(尺玉)の芯入り割玉と自由演技とも言える1発の割物自由玉がある。

花火を見慣れた大曲の人々は最初にあがる2発の割玉の出来具合(丸さや消え方等)でその花火師の腕がわかるようである。
すばらしい花火には歓声があがる。そしてそこかしこでその花火に対する講評が行なわれている。
この光景は他の花火会場ではない。
創造花火
丸く開く花火以外の変化形(創造花火)は大曲が発祥の地といわれ打ち揚げ花火にテーマを設けて形態、色彩、リズム感、立体感など花火師の独自性、創意工夫が強調された花火である。
大曲の花火は打ち上げる前に独特の呼び出しがある。
例えば「秋田県 〇〇花火店 昇曲導付四重芯引先紅光露」等と割玉の名が紹介される。大曲の花火を見慣れている人はこれを聞いただけで花火の大体のイメージがわかるらしい。
「大曲の花火」は、花火をつくった本人が打ち上げることになっておいるらしい。
大会提供花火
競技の余興としてはあまりに壮大な大会提供花火
会場いっぱいを使ってその年のテーマに従った創造的な花火が打ち上げられこれを見たら花火の概念が変わりとりこになることは間違いない。
桟敷席にいるとあまりに近すぎて音と光に包まれ花火の醍醐味を満喫できる。花火には音も必要である。
写真を撮るには桟敷席より土手からの方がいいようである。
初めてこの花火を見たときに花火の規模の大きさと独特の呼び出しに感激したことを覚えている。現在では事前の場所取りはできなくなったが、会場のすぐそばにある親戚の一家が数日前からシートを引いて場所取りをして、親戚とはいわず、会社の仲間友人などが集まり、お酒やお弁当を食べながら花火を楽しんだ。ただ雨の日でも開催される(一度台風で桟敷が流されたときにはさすがに中止された)。トイレの数も増えて大会運営も円滑になってきている。
JR大曲駅から2キロほどであるが延々と人の列が続く。車で行く人は会場のそばに止めずにある程度はなれた場所に置くのが秘訣である。近すぎると渋滞で市内から郊外に出ることができない。
しかし、大曲の花火を1度見るとその花火師の真剣勝負とほかでは見ることの出来ない大会提供花火の素晴らしさに感動するであろう。夏の終わりの花火師たちと大仙市(大曲)の人々が作り上げるページェントを堪能したい。1回は見る価値のある花火である。1回見ると虜になって通いづめになることは間違いない。
2006年8月26日  撮影 CANON IXY500

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