利尻岳
(りしりだけ:1721)
2013年7月19日( )
私達夫婦の2名のパーティー
憧れの利尻岳は稚内からフェリーでで約1時間50分程渡る。島自体が利尻岳であり1721mの山頂まで一気に登る。ルートは鴛泊(おしどまり北山麓野営場標高220m)と、沓形見返展望台(標高450m)からの二つ。前者は長いが危険個所はない。後者はルートは少し短いが山頂直下にザレ地の危険個所がある。憧れの沓形から登り、鴛泊へ海抜0mまで下るルートをとった。天気にも恵まれ、それに何よりリシリヒナゲシと巡り合うこともできた。利尻岳は北海道の銘菓「白い恋人」の箱に描かれた山である。今度は雪のシーズンに訪れたいと思う。 |
【コースタイム】 5時10分:見返台登山口(420m)⇒5時52分:六合目(五葉の坂)⇒6時22分:避難小屋(5分休憩)⇒6時38分:七合目⇒6時43分:礼文岩⇒6時54分:狛犬の坂⇒6時59分:夜明かしの坂⇒7時35分:八合目⇒7時49分:馬の背⇒8時12分:8.5合目トイレブース⇒8時39分:三眺山(さんちょうざん:1460m)⇒8時44分:背負子投げ⇒9時20分:親不知子不知の危険地帯⇒9時55分:稜線沓形分岐⇒10時25分:利尻岳北峰(1719m)⇒11時00分:利尻岳山頂(発)⇒11時20分:沓形分岐⇒25分⇒11時52分:九合目(トイレブース1410m)⇒11時18分:利尻岳山小屋⇒12時28分:薬師碑⇒12時34分:八合目(長官山の碑1218m)⇒12時47分:第二見晴らし台(1120m)⇒13時17分:七合目(胸突き八丁)⇒13時27分:6.5合目トイレブース⇒13時31分:六合目第一見晴らし台(760m)⇒13時49分:五合目(雷鳥の道標610m)⇒14時18分:四合目(野鳥の森390m)分岐⇒14時37分:乙女橋⇒14時39分:ポン山分岐(三合目)⇒14時41分:甘露泉⇒14時48分:利尻北山麓野営場(登山口)⇒利尻富士温泉⇒鴛泊フェリーターミナル |
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5時10分 利尻岳沓形ルート登山口 少し上に見返台園地の大きな駐車場とトイレがあり少し降りた場所が登山口。 水場はない。 利尻のタクシーは朝早く営業してくれない。従って、泊まっている宿にお願いする以外にない。 |
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5時52分 五葉の坂 |
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6時22分 避難小屋 |
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6時48分 沓形の町が一望できる |
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6時59分 展望のいい夜明かしの坂 展望のいい稜線を進む。 |
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8時11分 8.5合目トイレブース 標高1380m ここまで馬の背と呼ばれる見晴らしのいい稜線上の登山道を登ってくる。 トイレは山頂往復210分 下の避難小屋まで下り80分と書かれている。 |
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8時38分 三眺山(さんちょうざん:1460m) 正面に利尻岳と針峰群が展望できる。 雨で天気が悪い時にはここから引き返すようにとのガイドのアドバイスがあった。 ここから先が難所になる。 |
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8時40分 三眺山から利尻岳への険しい稜線 ここからがこのルートの核心部分。 |
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8時42分 三眺山からの針峰群 一見の価値はある山岳展望 |
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8時44分 背負子投げの難所 ロープが付けられており足場、手がかりもしっかりしており特に問題はない。 |
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8時45分 背負子投げ 上部の剥がれやすい平板状の積み重なった岩と下の大きな岩の性質が違うのが確認できる。 |
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9時3分 草で覆いかぶさった道が続く。 道は狭く谷側に踏み外しやすい穴があるため登るに当たっては足を滑らせないように注意が必要。 それに土が雨になると泥となり滑りやすい場所である。 |
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9時13分 針峰群が眼前に迫る。 |
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9時14分 右側が切れ落ちたザレ地 |
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9時18分 ボタンキンバイ 八重状に咲く。 |
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9時20分 親不知子不知 このルートで一番の難所 ザレた急斜面が3か所続く。上部からの落石と滑落の危険が大きな場所である。 上部に雪渓が残るときには特に落石が発生するという。 |
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9時24分 見た目には斜度はなさそうに見えるがこの石はほとんど浮石で乗ると滑り落ちる。それに足場が直ぐ崩れる。 スコリアと呼ばれる火山礫のザレ地は足を置いてもその瞬間から滑り始め固定できない。他の山で経験したことのないザレ地である。火山放出物の一種で、多孔質の岩片である軽石のように多孔質で、踏みしめるとずるっと崩れて踏ん張りが利かず、前へ進もうと反対の足を出そうとすると、ま崩れてバランスを崩す…。注意が必要。 |
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9時26分 2番目のザレ地 ここは足場が比較的固められており1番目ほどの危険はない。 ロープはガイドロープでありつかまらないようにと書かれている。 |
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9時31分 親不知子不知の終点 ここまで来ると足場はほとんど滑らない。 |
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9時38分 約20分程急な上りが続く。 攀じ登るという感じ。 |
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9時55分 沓形分岐 鴛泊コースとの合流点 |
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10時02分 山頂まではザレて滑りやすい真っ直ぐな上り。 スコリアと呼ばれる火山放出物の一種で、多孔質の岩片である軽石ほどの多孔質ではないが脆いので、スコリアを踏みしめるとずるっと崩れて踏ん張りが利かずバランスを崩す、非常に歩き難い急登地帯である。 上りも下りも転倒しやすい。 |
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10時07分 崩壊が進み大きく深くえぐられたスコリア帯の場所。 |
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10時13分 山頂まで真っ直ぐに補修された登山道を登る。 |
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10時20分 リシリリンドウ |
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10時23分 正面が利尻岳南峰山頂 |
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10時25分 利尻岳山頂(北峰) 標高1719m 山頂で昨年大台ケ原、剣山、石鎚山さらに幌尻岳であった群馬県の「前橋ハイキングクラブ」のメンバーと遭遇。1人は昨年逢った男性で、帰りの船で楽しい時間を過ごした。それにしてもアクティブな会である。 そして富良野で別動隊とも遭遇。 |
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10時28分 左側が南峰で最高点 そしてローソク岩 南峰が2m高い1771m。 南峰へは崩落が激しく通行禁止になっている。 2万8千年前に噴火した際の“火道”と呼ばれるマグマの通り道とのこと。 |
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鴛泊コースの稜線 |
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11時22分 沓形分岐 歩きにくいスコリア地帯。 |
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リシリヒナゲシ ここにしか自生しない固有種。 分岐点下の崖の縁とその下の崩壊地に7株ほど確認できた。 |
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11時52分 九合目 ここはトイレブースでもある。 これから上部がとても急な上りである。 |
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12時18分 利尻岳山小屋 ここにもトイレブースがある。 |
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12時28分 薬師如来の碑 裏には「行者」と彫られている。 ここからの展望はとてもいい。 標高:1250m |
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12時34分 長官山 標高:1218m 昭和8年に北海道開発庁長官が利尻島を訪問した。その記念に島民がこの石碑を建てた。 碑文は読みにくいが「利尻岳登り登れば○雲湧きて谿間遙けく○駒鳥乃鳴く 幡川詠」 裏には「昭和八年六月二十六日北□海道廰長官佐上信一(此)詠」あとは読めない。 *渓間(けいかん:谷あいの意味) |
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12時39分 下の樹林帯までこのような展望のいい稜線の下りが続く。 |
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12時46分 第二見晴らし台 |
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13時27分 6.5合目 携帯トイレブース 標高790m 登山口まで約90分 |
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13時31分 六合目 第一見晴台 標高760m |
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13時49分 雷鳥の道標 標高610m 次第に木々が大きくなってくる。 |
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14時39分 エゾマツ・トドマツの大木の森を下ってくる。 |
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14時41分 甘露泉 冷たくておいしい水である。 |
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14時49分 野営場の登山口 左が北山麓野営場 すぐに靴を洗う場所がある。 |
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15時01分 北麓野営場管理棟 使いやすいテン場にシャワーもありバンガローもある。 しかしビールはないと利用者の弁。 |
【アクセス】5/21〜9/30のフェリー 運賃2等 2,180円
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【設備】 見返し展望台の大きな駐車場とトイレがあり少し降りた場所が登山口。 水場はない 途中トイレはない。しかし、数ヶ所簡易トイレのブースが設置されている。(簡易トイレパックは民宿でも販売している。) |
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利尻岳にはクマや蛇などの有害動物はいない。 | ||||||||
【第2次北海道遠征】6日、7日目 雌阿寒岳を出て稚内に移動して、朝一番の礼文島行のフェリーに乗り、午前中の観光バスに乗り礼文島を観光する。そして1時05分発の利尻島鴛泊行きのフェリーに乗り、沓形の民宿えびす荘に迎えをしていただく。夕方岬公園から利尻岳の全景が望めた。 19日宿の主人に登山口に送ってもらい利尻岳を登った。女将が前日親知らずで骨折する事故があったなどとしきりに心配していた。そして下山して温泉に入りフェリー乗り場まで歩く途中民宿に電話を入れたら、私達は大丈夫だと思っていたが安心したとのこと。 そして、稚内に渡りコインランドリーで洗濯をしていると鹿児島弁が聞こえるので声をかけると隣の宮崎県都城から日本一周をしている若者だった。富士山登山を計画中と聞き、使わなかった食料を分けて、何か有ったら連絡するようにと伝えて富良野に向かった。 |