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========麹町ウぉーカー(麹町遊歩人)No.123==========

初夏を告げる「第16回YOSAKOIソーラン祭り」の看板が目に付くようになった北海道より麹町ウぉーカー(麹町遊歩人)123号をお送りいたします。

YOSAKOIソーラン祭りは今年で16回目を迎えるイベントですが、もともとは北海道大学の学生が、高知の「よさこい節」を観て着想したのが始まりということです。「祭り」と称していますが、私はセミプロが競うダンスコンクールイベントだと思っているのですが・・・・・。

それでも昨年の観客動員数は186万人と、札幌市の一大イベントとなっています。

基本ルールとして、ダンス音楽に「ソーラン節」のメロディを含めること、鳴子を持って踊ることや、数十人程度の集団(チーム単位)で舞踏すること等があるようです。一昨年、観に行ったのですが、大音響で鳴り響くダンス音楽に圧倒されました。様々なチームが札幌駅や大通り周辺を踊りながら移動するので、チームごとに大型音響装置を載せたトラックが音楽を鳴らしながら先導していきます。びっくりするのは、その大音響です。例えは悪いですが、昔で言うディスコと同じ状態です。一緒に観ていた人の声が聴こえなくなります。

大音響にコテコテに化粧したセミプロ化した踊り子たち。私には、「祭り」とは思えません。当初10チーム、1000人ほどの規模だったものが、その後十数年でチーム数は300を超え、踊り手は4万人以上に膨れ上がりました。昨年は、最後に行われた「ファイナルコンテスト」が、全国にテレビ中継されました。

このイベントが、冬に開催される「札幌雪祭り」のように、国内ばかりか、世界から注目を浴びる「まつり」となるには・・・・・未知数です?

さて、麹町遊歩人のH氏は、開館記念日が今日6月5日の国立国会図書館をレポートしてくれました。

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国立国会図書館(National Diet Library:以下「国会図書館」という)は北に隼町の最高裁判所と南の国会議事堂との間がある。近くには自由民主党本部、民主党本部、そして社会民主党本部など政党の本部が立ち並ぶ政治の中心地である。

国会図書館の敷地は戦前旧ドイツ大使館のあった場所を中心に民有地を買収したものである。国立国会図書館1

国会図書館は昭和22年2月9日成立した国会図書館法に基づいている。そして昭和23年2月初代館長金森徳次郎氏が任命され同年4月6日仮庁舎である赤坂離宮(現迎賓館)で活動を開始し、約10万冊の蔵書で6月5日の公開を開始した。この日が開館記念日と定められている

この国会図書館は国会図書館という名称から国会議員のための図書館と思われがちであるが、国立国会図書館法第2条にはそのサービスの対象は国会議員、行政・司法各部門、国民であると規定されている。

しかし、国会図書館は18歳以上の者(子ども図書館を除く)ものであれば国籍を問わずに利用できるが国会議員と他の図書館を除いて個人への貸し出しは行なっておらず閲覧サービスのみである。

ところで国会図書館法を見ていて気づいたことであるがこの法律には「前文」がおかれている。その前文には「国立国会図書館は真理がわれらを自由にするという確信に立って、憲法の誓約する日本の民主化と世界平和とに寄与することを使命として、ここに成立される。」と格調高く謳いあげている。

国会図書館は唯一の国立図書館であるが他の図書館と異なり納本制度をもった図書館である。出版物を国に収めさせる制度は、戦前は検閲のための制度であったようであるが現在の制度は国内出版物を網羅的に収集し、国内出版物の散逸を防ぐための制度である。
 国の諸機関の出版物が発行されたときは、公用及び国際的交換の用に供するため、直ちに法定部数を国立国会図書館に納入しなければならないとされている。
また民間の出版物が発行されたときは、「文化財の蓄積及びその利用に資するため」、発行者は、発行の日から
30日以内に、最良版の完全なもの1部を国立国会図書館に納入しなければならない。この納本の義務は自費出版の出版物も対象とされている。民間の出版物の納本は一般的に出版取次会社が行ないそれは無償ではなく一部補償がされているようである

 

ところで3月16日の新聞に「館長に長尾前京大学長 国会図書館 天下り絶つ」と紹介されていた。そこには図書館長のポストは初代館長(元貴族院議員)を除き衆議院か参議院の事務総長経験者がほぼ交互に就任。河野洋平衆議院議長は「このポストは天下りの象徴となっていた。どこかでその慣例を断ち切らねばと考えていた。」とコメントし、近く衆参両議院の本会議で承認される見通しと書かれていた。

この記事からもわかるように国会図書館の館長は両議院の議長が両議院の議院運営委員会と協議の後、国会の承認を得て任命するのである。

 

また、国会図書館に関する話題として内閣が改造されて新たな大臣が任命されるときに「文部科学大臣」は「国立国会図書館連絡調整委員」と併称されることである。この委員会は衆参両議院の議院運営委員長と最高裁判所の裁判官そして内閣総理大臣が指名する国務大臣すなわち文部科学大臣の4名で組織される国会図書館のサービスについて国会および行政・司法各部門に対する奉仕の改善を勧告する権限を与えられている。国会図書館は我が国の民主主義にそれほど重要な機関であるということの現れであろう。

現在ではいろんな資料がインターネットで入手できるようになり以前ほど国会図書館に足を運ぶことも少なくなったが、国会図書館には特別な蔵書のコレクションがありその重要性が減じることは決してない。

現在では国会図書館は支部館として関西館や上野公園にある国際子ども図書館などもできサービスの拡大に努めている。

また貴重書や画像データベース、近代デジタルライブラリー等の「電子図書館」の蔵書や、国会会議録などは資料の内容まで見ることができる。また、利用者登録をすればインターネットで複写申込も可能である。

特に「電子図書館」や「電子展示会」は一般のサイトでは決して見ることが出来ない貴重な資料が沢山ある。インターネット時代であるからこそ国会図書館を誰でも容易に利用できるようになったといっても過言ではない。

麹町ウぉーカー(麹町遊歩人)にとって国立劇場前や三宅坂辺りから見る桜田方面の景色はお勧めの景観であるが、半蔵門から隼町、永田町、平河町等の政治の中心地の薀蓄に富んだ散歩はとても楽しい。桜の季節には国会図書館の周りはきれいな桜並木になり、秋には国会議事堂の周りは銀杏並木で黄金に染まる、お勧めの散歩ルートである。

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今、図書館で本を探そうと思うと、自宅のパソコンから「蔵書検索」できるようになっていることを最近知りました。調べものがあって図書館へ行く前に、自宅で検索して出かけると便利ですね。

H氏は夏山到来とHPのうえでも張り切っていますよ。

http://homer.pro.tok2.com/

 

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http://www.mag2.com/m/0000073086.htm

(大)

平成17年6月5 日配信


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