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========麹町ウぉーカー(麹町遊歩人)No.116==========

朝晩の寒さが増し、初氷も観測された北海道より、麹町ウぉーカー(麹町遊歩人)116号をお届けします。今、北海道は熱かった一週間を振り返って感激に浸っています。もちろん「北海道日本ハムファイターズ」のプロ野球日本シリーズ優勝です。前号で、リーグ優勝をお伝えしましたが、まさか日本シリーズ優勝までするとは・・・・・・・・!寒い季節を迎える北海道を熱くしてくれた北海道日本ハムファイターズに感謝感激です。編集担当の私も、最終戦をTV観戦していて、新庄選手の涙で思わずもらい泣きをしてしまいました。新庄選手は涙でボールが見えなくなったようですが、私はTVの画面が見えなくなりました。こんな道産子が多かった最高の10月でした。

もう、すっかり落葉となった北海道ですが、麹町はこれからが紅葉の季節ですね。春のピンク一色に染まる桜の開花に始まり、紅葉、そして落葉で終わる一年。ちょっと寂寥感を感じる季節です。

H氏は、麹町界隈の紅葉ポイントを探索してくれました。

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11月になると日本の中心地である麹町番町界隈でも紅葉が楽しめる。今回は麹町番町界隈で散策しながら紅葉を楽しめる場所を紹介する。

この麹町では10月下旬になるとJR四ッ谷駅の麹町口の信号機を渡った場所にある掲示板脇のハナミズキに赤い実がつき葉が赤く色づき始め紅葉の季節を感じさせる。

10月下旬からハナミズキの紅葉を楽しめる場所はBVLGARI(ブルガリ)やVERSACE(ベルサーチ)等の高級宝飾・ブティックが並ぶ清水谷通りの歩道である。赤い実をつけたハナミズキの葉が赤く色づき、清水谷公園の「贈右大臣大久保公哀悼碑」の前にあるレストラン「AUX BACCHANALES(オー・バカナル)」のオープンテラスでのランチは歩道のハナミズキと公園の紅葉が楽しめる風情のある場所である。又ここは4月になるとソメイヨシノが散った後の八重桜の名所である。

麹町番町界隈は皇居や赤坂迎賓館以外でも清水谷、国会議事堂前公園、東郷公園など緑が多く、これらの桜の名所は秋になると木々の葉が色づきそして木枯らしに枯葉を散らす風情のある場所でもある。

皇居の千鳥ヶ淵や北の丸公園、皇居東御苑のイチョウ、ケヤキ、カエデ、モミジなどは東京の紅葉の名所として知られている。

北の丸公園の千鳥が渕側の中央に、モミジ・カエデ林で紅葉のポイントである。また、武道館近くに大銀杏があり壮観である。

さらに赤坂迎賓館の正面玄関前のJR四ッ谷駅に向う通りはとても高いユリノキがはえている。ネオ・バロック調の迎賓館と、とても背の高いユリノキの直線的な構図が、ここが東京であることを忘れさせてくれる。

迎賓館の隣にある四谷中学校と学習院初等科の間にある「四谷見附公園」には中央に大きなプラタナスの木(鈴かけの木)が植わり、公園全体を銀杏等の巨木が覆い、とても素晴らしい紅葉を見せてくれる。

この公園にある銀杏の木の由来に関しては麹町ウぉーカーNo51号「旧御所トンネル」で紹介した。この銀杏の木を植えて10年後の大正15年に線路の複々線化のトンネル工事が始まり卒業生が植えた木が移転を余儀なくされたものであるという。

銀杏の紅葉の名所は他にも多くある。麹町大通りから赤坂プリンスホテルに向かうプリンス通りと、さらに足を伸ばして平河町の自民党本部前を抜けて国会議事堂に至ると回りは全て銀杏並木である。また紀尾井坂、二番町にあるベルギー大使館の銀杏の大木も見事である。

番町界隈は大きなお屋敷が多く散策すると見事な庭木の紅葉にはっとさせられることがある。2005年11月28日に麹町消防署前から撮影した英国大使館裏の見事な紅葉

その中でも一番のお勧めは、麹町1丁目にある麹町警察署の角を英国大使館方面に入り麹町消防署の前から見る英国大使館の植え込みの紅葉である。

さらに、紀尾井町のホテルニューオオタニの日本庭園は四季折々にその美しさを楽しませてくれるが、11月には滝や池に映える紅葉がまた素晴らしい。

最後に麹町大通りの歩道がアルゼンチン岩の敷石に改修されて、植木も赤坂迎賓館前のユリノキに植え替えられた。それぞれの植木には歩道の下から木々の葉をライトアップするようになっており、葉が色づく前でも夜の歩道は見事であり、ユリノキの葉が黄金色に染まると麹町大通りの歩道はまるで光をまとったかのように輝く通りと変わる。

紅葉の季節、番町の住宅街の散策は界隈に勤めるサラリーマンにとって昼休みの一番の楽しみであることを実感できるであろう。

 

紅葉は9月中旬に北海道大雪山系の紅葉の話題に始まり、紅葉前線が日本中を駆け下り、高い山から里に降りてくる。今回の麹町ウぉーカーを書く準備もかねて10月初旬の3連休に日本一の紅葉といわれる上高地涸沢の紅葉を楽しんできた。

標高1500メートルの上高地から約7時間程歩いて標高2300メートルの涸沢(からさわ)に着いた。我が国の第3高峰奥穂高岳(3190メートル)登山のベースとなっている涸沢氷河圏谷(カール)は一面の黄葉に沢山の真っ赤なナナカマドがポイントを作っている涸沢の紅葉は日本一と評されるに違わない見事な紅葉であった。

しかし、この日は突然の低気圧の通過で天気が崩れ、標高2300メートルの涸沢は雨が吹雪となり、一晩中強風の中で過ごし、翌朝、私たちのテントは雪の中であった。しかしながら、その代わりに涸沢の銀世界の中に映える赤や黄色の紅葉を楽しむ幸運に恵まれた。そして下山して穂高と槍ヶ岳との分岐点である「横尾」や氷壁の宿(井上靖の「氷壁」は前穂高東壁のザイル切断事故を題材にしており、この山小屋が舞台になっている。)として知られる「徳沢」辺りでは高級なカメラを持った登山者が「涸沢の紅葉を見てしまうと、他の紅葉の写真を撮る意欲が起こらない。」と口にするのを耳にしたが、涸沢の紅葉に感動した直後はそれが素直に理解できた。(この日、穂高や白馬岳では遭難が相次ぎ、私たちのテントの上でも遭難があって救助のヘリで遭難者が運ばれていった。下山してから大騒ぎになっていることをテレビや新聞で知った。)再挑戦2007年10月の涸沢・奥穂高岳

しかし、それから2週間した先の土日に麹町ウぉーカーの仲間と大渋滞の日光の紅葉を楽しんできた。今年の日光の紅葉は赤い色が良いとのことで、秋の柔らかい日差しに、日光の赤や黄色の紅葉が輝いていた。さらに色づきが年によって異なり、昨年の日光は数年来の不作であったが今年の日光はとてもいい紅葉であった。

紅葉の最高の状態はほんの数日しか続かない。又どれだけ色づきのいい紅葉でも曇り空の紅葉はその素晴らしさがそがれてしまう。快晴の青空のもと明るい陽射しを受ければより紅葉が輝いて見える。

したがって、日本中紅葉の名所は多いがいずこの紅葉が一番かということではなく如何ほど感動できる条件の下で素晴らしい紅葉に巡りあえるかが重要である。そのためには紅葉の季節の情報を入手してその日に合わせて紅葉狩りを計画すると共に、天候という天運に恵まれなければならない。

 

天候が安定し、陽射しが優しい11月になったら緑豊かな麹町、番町界隈であれば東京の中心地であっても紅葉を十分楽しむチャンスがある。天気のいい日のお昼休みに会社の近くを散策するとお気に入りの紅葉に巡り合えるであろう。

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北海道の紅葉ポイントは、層雲峡をはじめ、ニセコ・函館の大沼公園と数々あります。北海道在住の私の推薦は、北海道をドライブすると良くわかるのですが、一般道路の脇に植えられている「ナナカマド」の赤い実と紅葉です。どこでも見ることができます。早朝、真っ直ぐな道路に沿って立つ赤いナナカマドの木々の姿の美しさに感動しますよ。

さて、H氏のHPでは、文中でもちょっと触れていた上高地の紅葉について「雪と紅葉の涸沢」としてアップされていますよ。

http://homer.pro.tok2.com/

 

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http://www.mag2.com/m/0000073086.htm

(大)

 

平成18年10月29 日配信


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