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========麹町ウぉーカー(麹町遊歩人)No.114==========

8月も最終週を迎え、朝晩は涼しくなってきた北海道より、麹町ウぉーカー114号をお送りします。7月は勝手に夏休みして、2ヶ月ぶりの配信です。この間H氏は九州で登山を満喫(この様子は、H氏のHPで見ることができますよ)、編集担当の私は、北海道駒ヶ岳の裾野にある大沼周辺を散策していました。

読者の皆さんは、猛暑の夏をいかがお過ごしでしたか。

この夏、東京と北海道共通の話題と言えば、甲子園での高校野球決勝戦ではないでしょうか。この二日間、北海道は熱かったですよ。北海道にとって、3年連続で決勝戦まで勝ち続けた事も凄いことなのですが、心底夏の甲子園の面白さ・熱さを感じさせてくれたということでも「駒大苫小牧」の決勝戦は意味のあるものでした。

でも、「早実」は強い!8月21日函館からの運転中に、決勝二戦目をラジオからの実況中継に耳を傾けていました。

一方、プロ野球「北海道日本ハムファイターズ」も好位置につけており、道産子にとって九月十月と楽しみが続きます。現在、パリーグで三位ですよ。

 

さて、東京はこれから追い討ちをかけるように残暑の時期です。日中の暑さは変わりませんが、朝晩の風は少しずつ秋を感じさせます。仕事帰りに、さっと一風呂浴びて秋風を感じながらキューっと一杯。いいですね〜。

こんなことが、麹町でもできるみたいですよ。H氏のレポートです。

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この麹町に銭湯があるのをご存知だろうか。 バン・ドゥーシャの外観

麹町1丁目交差点を平河町方面下り花屋さんを過ぎその隣のライオンズマンションを皇居(東京FM)方面に曲がった角の一階にある。(半蔵門線半蔵門駅1番出口を出た道向にある) 名前は「バン・ドゥーシュ」という一風変わった名前の銭湯である。

「湯」と書かれたガラスの前にフロントが有る。

銭湯通の友人に言わせると、更衣室から外に向いいているのがフロントで、男と女の脱衣場の間にあり風呂側を向いているのが番台なのだという。

中に入ると更衣室はかなり狭い。しかし、他の銭湯とは異なり少し大き目の、スーツが入れられる細長いスティール製のロッカーがある。

浴室も更衣室と同じほどの大きさでとても狭く、女湯と男湯を隔てている壁にシャワーと蛇口が5個並んでおり反対側には3個並んでいる。浴室は白とパステルブルーのタイルが使われているため清潔でとても明るい。

浴槽も変則的な四角い浴槽で4人から5人も入るといっぱいであろう。ジェット噴射の湯船である。

バン・ドゥーシャの浴室洗い場にはリンスインシャンプーとボディーシャンプーが備え付けられていて、サラリーマンが仕事帰りに入るには最適である。

 

更衣室に入ってきて服を脱ぎ、裸になるとそのまま浴室に向うのではなく、すぐにランニング用のパンツとシャツを着て外に出て行く客がいる。

フロントで入浴料を払うとき前の客に「走るの?走るのなら着替えてロッカーの鍵をここにおいていってね。」と話しかけていた意味が理解できる。

ここは皇居の周りを走るランナーたちが利用している銭湯だったのである。

どおりで、この銭湯には他の銭湯や温泉で見かけるようなでっぷり肥ったおじさんたちはおらず、浴室で体を洗っている客は筋肉質で引き締まったランナーたちばかりである。

さらに銭湯の商売が成立するとは思えない麹町で、ランナー専用のロッカールームのようになったことにより銭湯として生き延びていられるのであろう。

バン・ドゥーシャの浴槽

この銭湯の「バン・ドゥーシュ」はフランス語でシャワーやお風呂という意味であるという。

場所 東京都千代田区麹町1−5−4 定休日 日曜、祝日

 

この湯船の中で面白い話を聞いたので紹介しよう。

いかにもランナーと思われる二人連れが湯船のなかで秋にはコシヒカリで知られる新潟県魚沼に行き稲刈り体験をするというのである。春に植えた稲刈り体験をして温泉に入り、そしていろんな田舎体験をして帰ってくるのらしい。

この銭湯は、仕事もちゃんとして趣味と健康管理のために皇居の周りを走り、そして週末には田舎でゆったり過ごすゆとりを持った達人たち御用達の銭湯のようである。
家に帰りネットで検索してみたら「環境goo」で「有機田んぼで魚沼コシヒカリ稲刈り験」とあったので紹介しておく。

http://eco.goo.ne.jp/life/chiikihakken/

この夏、鹿児島に帰省し途中九重山(最高峰中岳1791m)に登り、南阿蘇のイタリア料理の美味しいペンション「伊食湯宿 ウッドペッカー」に宿泊した。その玄関に「Chi va piano,va sano e va lontano.」(キ バ ピアノ ヴァ サーノ エ  ヴァ ロンターノ)というイタリア語が掛けてあった。

これは「ゆっくり行く人は 元気に遠くまで行く」という意味のイタリアの格言で妻と二人、「登山にはぴったりの格言だね。」といって私たちの登山の標語になった。

越後料理の「まつ井」この格言もバン・ドゥーシュでの二人の男性の会話も今流行の「スローライフ」や健康と環境、持続可能な社会生活を心がける生活スタイル「LOHAS(ロハス)」に通じる生き方であると感じた。

 

新潟県魚沼で思い出したが、この銭湯のすぐそばに越後料理の美味しい「まつ井」がある。 平河天満宮の鳥居の前を下って、最初の角を紀尾井町方面にまがった一見料理屋とは判らない場所にある。

お昼に行くと新潟産コシヒカリと地元の鮭を使ったワッパ飯の「朱鷺定食」(1050円)がお勧めである。朱鷺定食には新潟から直送しているという「笹ダンゴ」がついていてとても美味しい。 

東京都千代田区平河町2−2−5

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今、スーパー銭湯など、昔の銭湯が一種の娯楽施設として転換を図っている話題をよく耳にしますが、こんな極端な目的を持った銭湯も面白いですね。でも、私はゆっくりお湯に浸かりたい。壁に富士山の絵が書いてある、安くて、テレビドラマ「時間ですよ!」みたいな銭湯はもうないのでしょうか?

日帰り温泉や日帰りスパみたいのは、たくさんあるのですが、身近な銭湯が懐かしくなってしまう今日この頃です

 

登山サイトは順調に更新されています。いづれ北海道の山々もリストに追加されることと思います。H氏のHPです。

http://homer.pro.tok2.com/

 

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http://www.mag2.com/m/0000073086.htm

(大)

 

平成18年8月27 日配信


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