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門田町一の堰にある「六地蔵尊」は2メートルほどの高さがあり、祠の中に収められているが誰でも自由に入って参拝できる。六体の木製の地藏尊は会津の厳しい風土の中で庶民に信仰されてきた為か、黒光りする中にどの顔もやさしく微笑んでいる。いつも季節の供え物が供えられ、薄暗い中に蝋燭の明かりが厳かな気持ちにさせてくれる。あまり知られてはいないが会津の文化に触れるには静かでいい場所である。 会津名物「棒たら煮」はこの六地蔵の前にある「梅屋」のおばあちゃんの作るものが最高の味である。水で戻された硬い棒たらが、秘伝の味付けとばあちゃんの拘りでじっくり時間をかけまきで煮こまれる。少し甘めの口の中でとろける絶妙の味である。怪我をした妻の父に贈ったところ、これで食欲が出て元気になったといっていた。秘伝の味はこのばあちゃんがなくなると作る者がいなくなると嘆いておられた。 (会津見て歩記から) 梅屋のばあちゃんの「棒たら」は今も作っているかは確認できなかった。
2003年8月2日撮影
HOMER’S玉手箱 麹町ウぉーカー(麹町遊歩人) 会津見て歩記 甲府勤番風流日誌 伊奈町見聞記 鹿児島県坊津町