【碑文】
君ハ明治弐拾六年拾壱月壱日大字久志・・
七ニ八番地ニ生マレ長ズルニ及ビ村ノ中・郷・・
浩宝タリ資性温厚性格円満・・・・
僚友ニ厚く人ニ信アリ其ハ資質・・・・
担・社会ノ要路ニ立つ即チ村会・・・
数年村行政ニ参画シ自治奉公・・・
養努メ接スル温情ヲ以ッテ接ハル者皆・・
ニ感ジ従ウ者皆君ノ徳風ニ化セリ他・・
代議員トシテ郷土産業開拓ノ第一線ニ･･･殖産
振興ト民生安定ト重キニ任ジ済・・・・
ニ渾身ノ努力ヲ傾ケタリ就中椪柑栽培
示シタル熱意ト先見ノ明ハ今日ニ至リテ・・
仰イデ泰山北斗ノ為・恭シテ慈父ト為ス
時恰モ昭和参年椪柑栽培ニ対スル村・当局
ノ反対ハ熾烈ナルモノアリ・モ期スル
障害ヲ克服裁植ヲ断行シ不撓不屈・・
信念ト加フルニ努力ヲ傾倒シ之ガ撫育・・・
其ノ甲斐アッテ昭和九年全面結果ヲ見ルニ・・
ル偉ナル哉蓋シ君ノ面目躍如ナリ爾来裁・・
般化シ名果坊津椪柑ヲ先鞭トナル・・・
ニ苦シミツツモ閑地ニ就クヲ潔ヨシトセズ病苦・
公事ノ傍ラ啓蒙指導ニ奔走セリ然シテ郷土
漸ク更生作興ノ・・ニ向イツツアル秋昭和拾九年
年八月弐拾参日長選ニ会ウ
今ヤ椪柑ハ町ノ基幹産業トナリ黄金ノ珠タ・・
映ヘテ君ノ功績燦然トシテ香リ其ノ・・・・
黄土ニ帰エルモ英魂ハ後昆ニ・・・・・・
永タ・也ヲ稗益スルニ至ラン是ヲ一郷道徳・・
ノ本源トナシ茲ニ顕彰ノ碑ヲ建立シテ・・・・
ニ報ユルモノナリ
　昭和参拾五年六月拾日
　　　　　　　　　　　坊津町池屋敷部落
文中の＊椪柑はポンカンと読みます。
デジタル写真を拡大したりコントラストを変えたりして読んでみましたがどうしても「・・」の部分は判読できない部分です。
不明な部分は今度帰ったときに確認してアップします。