==========麹町ウぉーカーNO52(麹町遊歩人)===========
肌寒い夏の日が続くなあと思っていたら、いつの間にかお盆も過ぎてしまいました。
去年は蒙古到来をもじって、猛暑到来なんて書いていたのが嘘みたいです。
でも、この冷夏に、ものすごく熱くなっているのが阪神ファンです。
東京ドームの巨人阪神戦を観戦することができました。それも、レフト側。
阪神ファンのど真ん中です。
巨人がリードしているものの、終盤に掛けての阪神応援パワーは凄いです!!
とにかく熱い!!!東京ドームに、こんなに阪神ファンがいたのかと驚きました。
念のために書いておきますが、この試合は巨人が勝ちました・・・・・・・ほっ。
そして、わが編集室にも熱くなっているH氏が・・・・野球ではありません。
パソコンがどうやらブラスターウィルスに感染したようなのです。
目下、完治に向け悪戦苦闘中です。
今回は、感染前に書き上げていた、話題一杯の『市ヶ谷駅周辺』のレポートです。
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JR市ヶ谷駅前は
、寛永13年(1636)外濠の開削と同時期に築造された市ヶ谷御門(市ヶ谷 見附)があった場所である(市ヶ谷橋も同時に架設された)。NO32号で紹介した四谷見附門と同じように枡形門であった。当時の枡形門の基礎石が、駅前交番の後ろに残っている。また、三番町の図書館にある江戸城の見附の古びた写真の中の一枚によって、市ヶ谷見附の当時の様子を窺い知ることが出来る。
『市ヶ谷橋』 は JRの 「跨線橋」 で、お濠の部分は「土橋」の二重になっている。この「土橋」
の左右では、濠の水位が幾分違っているのを肉眼でも認識できるが、これは、この土橋部分が水位調整の水門の役目を果しているのだという。
現在、橋の東側のお濠は「釣り堀」 になっており、平日でもかなりの人が釣りを楽しんでいる。釣堀の入り口の前にある石垣には、その石を運んできた
(工事を請け負った) 大名や職人を識別するための刻印のある石が、多く残されている。この刻印はここだけではなく江戸城の石垣のいたるところで見ることが出来る。この市ヶ谷見附の名残として、唯一日比谷公園の内幸町交差点にある交番の裏にある大きな石がある。この市ヶ谷御門の石垣にあった巨大な石は、形が烏帽子(えぼし)に似たため烏帽子石と呼ばれていて、明治時代に道路拡幅のため石垣が取り壊された際、日比谷公園に移されたという。

この石には、よく見ると中央下部に横8cm、縦9cmほどの「不」に似た記号が彫られている。
「几」と書いて「キ」と読むもので、高低几号または几号高低標とも漢字の「不」に似ているので不号水準点ともいわれるものであるという。
明治初期の内務省が地図つくりを試みていたときの水準点に相当する標石である。
1876年(明治9)の内務省(内務卿:大久保利通)の布達では独立した標石でなくても建物、鳥居などに標示したのだという。現在では250個ほどが確認されており、東京には160個ほどあるという。しかし、地図の作成方法としてドイツ方式が採用されため、イギリス方式のこの印は使われなくなったのだという。ただ、この方式の母国であるイギリスでは現在でも使われて いるという。
市ヶ谷駅の前から靖国神社を経て九段に向う道は「靖国通り」と呼ばれ、坂を登り日本テレビから麹町4丁目に向う道は「日本テレビ通り(日テレ通り)」と呼ばれる。駅の向かいには以前NO13号で紹介したMSシュレッダーで知られる明光商会と「盆栽美術館」がある。
日本テレビ方面に上る坂は「新坂」と呼ばれており江戸時代にはなかった坂で明治末年になって作られたものである。それまでは少し九段方面の、五番町と九段南4丁目との間にある日本棋院前の「帯坂」が使われていた。「帯坂」は、番町皿屋敷の時にお菊が逃げた坂としてNO4号で紹介した。
「新坂」の途中の新星堂書店隣にある五番町グランドビル1階奥には、平成9年にNHKで放送されの朝の連続テレビ小説「あぐり」の原作者・吉行あぐりさん(長男・吉行淳之介、次女・吉 行理恵は芥川賞作家、長女は女優の吉行和子さん)の美容院がある(平成17年夏には看板がはずされて閉鎖されていました。)。
主演のあぐり役は女優の田中美里さん、ご主人の吉行ケイスケは狂言師の野村万斎さんでしたね。出張で岡山に行ったおり岡山城と後楽園を訪ねたら「あぐり撮影の地」というプレートをいたるところで見かけた。
ところでこの美容院を、数年前にテレビで見た映像の記憶を頼りに探し見つけるまで1年半もかかってしまった。
「あぐりの美容室」を過ぎ、坂を登りきった交差点の角(千代田区四番町6)に内外製薬の東京支社がありその壁に「ケロリン」と書かれている。
ケロリンといえば有名な鎮痛剤の配置薬として知られている。何より「♪〜ケロリン ケロリン 青空 晴れた空・・」というコマーシャルとソングはなにげなく口ずさむことができるであろうし、銭湯や温泉に行くと必ず黄色い湯桶があったのを記憶されていると思う。今でも全国いたるところで目にすることも多い。

あの黄色い湯桶は「ケロリン桶」と呼ばれ昭和38年に始まり、銭湯で子供が蹴飛ばしても、腰掛けにされてもビクリともしない驚異的な強さから、別名「永久桶」とも呼ばれているのだそうである。今では東急ハンズやロフトなどではあの黄色い湯桶のキーホルダーやストラップが売られている。
この交差点を四ッ谷駅の方面に向かと、すぐに音楽の「ソニーミュージック」がありその向かいの五番町10番地と12番地の間を外堀の土手の方へ下る坂が「三年坂」である。ここの説明柱によると『新撰東京名所図会』に「三年坂は現今通称する所なるも、三念寺坂といふを正しとす。むかし三念寺といへる寺地なりしに因り此名あり。」とある。
市ヶ谷駅近辺の紹介の最後に「角屋」を紹介して終わることにする(千代田区六番町4-11)。
この店はカレー南蛮通の間ではかなり知られた店である。ネギを使わず玉葱と豚バラが入っており、市販のルーを一切使わない店独自のスパイシーな「カレー南蛮(うどん・そば)」はお勧めである。この辺りのチェックしておきたいポイントとして紹介する。
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市ヶ谷から麹町までのコースは、朝の通勤時に歩いています。今年は、涼しいので「新坂」も楽ですよ。天気のいい朝、一本裏道に入ると打ち水がしてあって気持ちいいです。
さて、こんな冷夏ですが、家の周りに打ち水をして気温を自然に下げようと言う試みがあります。大江戸打ち水大作戦のHPを紹介します。
http://www.uchimizu.jp/
8月後半に向けて猛暑はやってくるのでしょうか?
H氏のHPの『会津見て歩記』には、「2003夏会津レポート」がアップされていますよ。
都合でこの『市ヶ谷駅周辺』レポートは、後日画像付でアップされる予定です。
http://homer.pro.tok2.com/index.htm
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http://www.mag2.com/m/0000073086.htm
(大)
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