土砂降りの雨の中徳沢を出て8時前に明神池の畔にある嘉門次小屋に着く。営業は8時30分からとのこと。ここまで来た以上名物のイワナを頂くこととして、雨具を脱いで囲炉裏端に座り込む。小屋の囲炉裏のある部分は昔の面影を残しているといわれ、名ガイド嘉門次翁がウエストンから贈られたピッケルも飾られている。焼けるのに1時間ほどかかるとのことで周りにいた方と楽しい山の話で盛り上がる。特にヤマケイJOY2007年秋号でこの小屋のイワナや帝国ホテルのケーキ、そして山とブンガクについて書いた女性記者と隣同士になり、私がこの本を読んでこの小屋を訪ねたという話でますます盛り上がった。そして小屋におられた方(ライカを愛用しているがサブにG7を使っているらしい)から愛用のカメラCanonのG7について撮り方のレクチャーを受けあっという間に時間は過ぎる。焼けるまで小屋の清酒「嘉門次」を蕗味噌で頂いた。修行僧を思わせる若い職人(スタッフ)が丁寧に焼きあげた岩魚(イワナ)の塩焼きは頭から尻尾まで骨も残さず食べることができる。今まで経験したことのない美味しさにただただ感激する。食べるのがもったないほどである。そしてイワナの燻製入りの嘉門次蕎麦も食べ、あっという間に囲炉裏端で贅沢な2時間を過ごしてしまった。 |