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========麹町ウぉ−カ−(麹町遊歩人)NO55=========

昼間の時間より、夜の時間の長い季節に突入しました。

この季節、テレビ・ラジオは番組再編の時期です。プロ野球中継中心の編成からドラマ中心に変わります。

そして時代劇ドラマの季節なのです。秋の夜長の時代劇。

再放送でしか観られない番組もあるけど「水戸黄門」、「桃太郎侍」、「遠山の金さん」、そして「大岡越前」。1回毎に予想通りの結末で完結します。ほっとします。

「この紋所、目に入らぬかぁ!」「ひと〜つ、 人の世の生き血をすすり、 ふた〜つ、 不埒な悪行三昧、 み〜っつ、 醜い浮世の鬼を、退治してくれよう!」・・・・等、決まり文句の台詞がいいですねぇ。

「これにて、いっけん落着!」の大岡越前に縁のある赤坂豊川稲荷は、麹町から直ぐです。赤坂豊川稲荷と、その界隈を探索したH氏のレポートをお届けします。

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赤坂見附交差点のサントリー美術館前の坂を渋谷方面に向って(国道246号線沿いに)200メートルほど上っていくと、豊川稲荷が見えてくる。

豊川稲荷の向かいは羊羹の老舗「虎屋本店」、隣は迎賓館や東宮御所などのある「赤坂御用地」である。国道246号線沿豊川稲荷別院本殿いには秩父宮邸、三笠宮邸がある。

赤坂豊川稲荷の敷地の形は、正三角形であり三角形の頂点に当たる赤坂側に鳥居が建っており、三角形の底辺になる裏側あたりが道を隔てて秩父宮邸になっている。

中に入ると正面に「赤坂豊川稲荷別院本殿」がある。

大岡越前廟本殿の左隣には6角形をしたテレビなどで名奉行として知られ人気のある「大岡越前守忠相公」の御廟がある。

この稲荷は大岡越前守江戸藩邸にあったものを明治20年(1887年)に現在の場所に移され一般に開放されたものであるという。

大岡越前は妙厳寺(愛知県豊川市、豊川稲荷)に帰依して邸内に豊川稲荷社を祀って深く信仰したといわれる。

大岡越前守御廟の奧には「豊川咤枳真(ダキニ)天」と書かれ、その脇に願主の住所と名前の書かれた「家内安全」あるいは「商売繁盛」の赤と白の豊川千本幟(のぼり)と呼ばれる幟がびっしりと立てられ壮観である。千本幟の入り口あたりには「霊狐塚」があり大小数百の狐の像が祀られている。

千本幟の中に入ると本来なら人々が受けるべき災難を代わりに受けてくれるという「身代わり地蔵」がある。その奧には三神殿があり、中央には商売繁盛をつかさどる「宇賀神王」、右側には健康をつかさどる「太郎稲荷」、左側には円満な人間関係をもとらすという「徳七郎稲荷」が祀られている。

三神殿のさらに奧には、七福神(恵比寿、大黒天、布袋、弁財天、寿老人、福禄寿、毘沙門天)が一同に鎮座しておられる。(七福神については平成15年正月号を参照願います。)

この稲荷はそのほかに多くの神様が祭られておられるので一度お参りするとほとんどのことは叶うであろう。豊川稲荷

ところでこの稲荷は大岡越前の屋敷にあったものを移したと書いたが、ここで言う屋敷は、一般によく知られている、日比谷公園と霞ヶ関の裁判所の間にある現在の弁護士会館がある場所にあった屋敷ではない。その前に住んでいたこの稲荷のすぐそばの赤坂一ツ木通り(カラオケで歌われる「別れても好きな人」という歌に出てきますよね。)辺りにあったとされる屋敷である。

江戸末期の文久元年(1861年)の日本橋須原屋版の切り絵図にも2ヶ所「大岡エチゼン」と書かれた屋敷が見て取れる。

現在、赤坂の一ツ木通り(突き当たりにTBSがあります。)に、「大岡越前最中」と書かれた白い大きな布と、ピンクののれんが掛かる創業明治7年の老舗赤坂鳳月堂がある。ここの最中はこの辺りに大岡越前の屋敷があったことに由来しているのであろう。

 

大岡越前守忠相(1677-1751)は吉宗公が紀州藩主から8代将軍となった翌年に41歳で江戸町奉行になり越前守に任ぜられた。その後19年6ヶ月の長きにわたって江戸町奉行を務め、いろは組で知られる町火消し、小石川養生所の設置、吉宗公善政と言われる「目安箱の設置」等吉宗公のブレーンとして活躍し、「三方一両損」等の大岡政談などで知られ庶民に一番人気のある名奉行である。

その後、60才の時に寺社奉行に栄進して、神奈川県の茅ヶ崎にあった6000石ほどの知行地に4000石を加増され72歳で三河西大平藩(愛知県岡崎市)1万石の大名になった。

テレビで活躍する大岡越前守は江戸幕府の超エリートの「大名」だと思っていたのですが晩年に大名となったということは知らなかった(1万石以上を大名という)。

その後、1751(寛延4)年忠相は、自分を引き立ててくれた将軍吉宗公を6月に看取った後、同年12月75才の生涯を閉じ、茅ヶ崎市の浄見寺に眠っている。

 

赤坂豊川稲荷の向かいには羊羹の老舗「虎屋」があると紹介したが、更に国道246号線に沿って青山方面に歩くと、すぐに草月美術館、高橋是清翁記念公園、カナダ大使館などがある。

赤坂7丁目の「高橋是清翁記念公園」は昭和11年のいわゆる「2・26事件」で暗殺された時の大蔵大臣高橋是清の屋敷があった場所である。高橋是清はここにあった屋敷の2階で銃殺された。現在は公園として整備され深い木々の中に池と多くの石像があり、公園の奥に翁の銅像が建っている。その建物は現在小金井公園に復元されている。

更に、赤坂辺りを散歩するうえで必ず立ち寄りたい場所は一ツ木通りをTBS方面に50mほど歩いた右側にある「しろたえ」というケーキ屋さんである(港区赤坂4-1-4)。

「しろたえ」の一番のお勧めはなんといっても「レアチーズケーキ」である。小ぶりでシンプルながら濃厚なチーズの味と台のグラハムクラッカーのバランスが絶妙で多くの甘味党をして「赤坂に来たら必ずしろたえには寄る。」と言わしめる意味がわかる。

それにシュークリームも美味しい。いずれもいい素材を使った丁寧に作られたスイーツである。

店の奥にティールームもあり落ち着いた雰囲気の中でティータイムを楽しむことが出来る。

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「いなり寿司のルーツは、豊川稲荷」と聞いたことがあります。同じ豊川稲荷でも、レポートの中に出て来る妙厳寺(愛知県豊川市、豊川稲荷)らしいです。

でも、様々な説があり、どの話も・・・・・・・。

詳しい方がいらっしゃれば、情報お願いします。

赤坂豊川稲荷を案内してくれるHPです。

http://www.246.ne.jp/~ziggy/Keidai.htm

 

ちょっとマイナ−ですけど、大岡越前に関するHPです。

http://www.interq.or.jp/orange/mitumi/etizengani/

 

H氏のHPは、新しいPCでどんどん更新されています。

最近は山登り中心ですが、これからの秋バージョンを楽しみにしています。

http://homer.pro.tok2.com/index.htm

 

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http://www.mag2.com/m/0000073086.htm

(大)

 


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